− アトピー性皮膚炎の原因はほとんどの場合ダニではなく合成洗剤です − 



テレビや新聞、雑誌などのマスコミはアトピー性皮膚炎の原因はダニやハウスダストなどとさかんに報道しています。皮膚科の医師などもダニはアトピー性皮膚炎の原因になるなどともっともらしく発言しています。そのためアトピー性皮膚炎になりたくないと思ったり、アトピー性皮膚炎と病院で診断された場合、部屋や布団などを掃除機でこまめに掃除をしたり、ダニを殺す殺虫剤を使うのが常識になっています。もしも、そのようなことをされているとしたら、されている方にとってほとんど無駄な努力かもしれません。

日本臨床アレルギー研究所・新橋アレルギーリウマチクリニックの十字文子医師が当クリニックに通院される患者さんを対象に皮膚のパッチテストを行ったことが『シャンプー、石鹸によるアレルギー』(科学評論社)という論文に書かれています。

この論文によるとアトピー性皮膚炎や喘息などで当クリニックに通院する患者さん31人を対象にToriii社製のパッチテスト用のキットを使い、合成洗剤、石けん、化粧品を抗原として48時間後に陽性率を判定しました。結果はシャンプー60%、リンス33.3%、食器用洗剤40.8%、衣類用洗剤56.2%、石けん44%、化粧品15.9%、その他は0.8%で、アレルギーの原因とされるダニはたったの9.5%でした。(このパッチテストで使われた石けんはラノリンやパラベン、エデト酸塩、着色料、香料など合成化学物質を使ってつくられた石けんです。桧垣)

この結果を見ますと、アトピー性皮膚炎や喘息の原因のほとんどが合成化学物質からつくられている合成洗剤といっても過言ではありません。アトピー性皮膚炎や喘息を治すためには合成洗剤を止めることが必須条件です。アトピー性皮膚炎や喘息と診断された場合、病院は除去食はすすめますが、合成洗剤を止めなさいとは指示しませんので、ほとんどの方は以前と変わりなく合成洗剤を使います。合成洗剤は皮膚を通して体内に吸収されることがわかっています。合成洗剤のシャンプー、リンス、ボディーソープ、服に残留している洗濯用洗剤などが毎日、少しずつ体内に吸収されてゆきます。これを経皮毒といいます。

「皮膚は体の中でも面積の広い器官だ。肌につけるものは、すべからく体内に取り込まれる。科学でさえそれを証明している。皮膚につける塗り薬は、数分の内に血流に溶け込む。FDAでは、毒性の高い化学物質を使用しているものを「外用のみ」に指定している。日焼け止め、化粧品、シャンプーなどさまざまなものに、毒性が高いために内服を禁じられている成分が入っている。FDAはこれらの毒素が皮膚から体内に入ることも承知しているが、ロビイスト、政治家、業界からの強い圧力に屈して危険成分の混合を許している」(『病気にならない人は知っている』ケヴィン・トルドー著・黒田眞知 訳・幻冬社・P.57〜58)

アトピー性皮膚炎は体に不要な化学物質などを皮膚を通して体外へ排出するために起こる症状です。現代は合成洗剤や食品添加物、農薬、水道水に含まれている塩素、乗り物の排気ガスなどが生活環境に満ちあふれています。これらは体に不要な有害化学物質です。このような有害なものを体から排出するために体はアトピー性皮膚炎や喘息という炎症を起こし毒素を体から排出するために起こす現象です。現代医療はその症状を悪いこととしてステロイドのような免疫抑制剤で毒素の排出を止めてしまいまうのが治らないのです。 「人によっては、天然成分でもアレルギー反応を起こす人がいます。製品として市販されている以上、完全に無害なものなど存在しないのですが、健康な人にとっては、痛みや刺激はほとんどないため、洗剤や化粧品から体に有害な化学物質が侵入するとは考えにくいものです。これが経皮毒のおそろしい側面だともいえます」(『女性を悩ませる経皮毒』池川 明著・日東書院・P.188)

アトピー性皮膚炎の原因はダニのフンや死がいというのが常識になっていますが、疑った方がいいようです。以前もコラムに書きましたが、企業がつくり出す商品が病気などの原因とされることはほとんどなく、紫外線、ダニ、ウイルスなど自然界にあるものを病気の犯人にするというのは国や企業が自分たちの悪事を隠すためによく使う手段です。アトピー性皮膚炎や気管支喘息なども、自然界にあるダニやハウスダストを犯人にして合成洗剤や化粧品などの合成化学物質がアトピー性皮膚炎などのアレルギーの原因ということを隠して合成洗剤・化粧品メーカーなど化学物質で商品をつくっている企業を守るためのごまかしです。テレビコマーシャルなどで有名な企業は悪い商品はつくらないというような幻想は捨ててください。

「メディアは、実質的には広告主に所有されていると思ってください。みなさんがテレビをはじめとするメデアで接するメッセージは、スポンサーによってコントロールされたものです。これは誰にも否定できない事実です。そしてスポンサーの大半が製薬会社であり食品会社なのですから、彼らが病気の原因を作っているなどという話を、みなさんがメディアを通して耳にするわけがないのです」(『病気にならない人は知っている』ケヴィン・トルドー著・黒田眞知 訳・幻冬社・P.250)

このようなこともあります。大手スーパーやコンビニを経営する経営者を取材した『○○敏文の『説得力』』(秋場良宣著・成美文庫)という本の広告が新聞(朝日新聞)にありました。その広告に書いてあったキャッチフレーズは「売り手の都合ではなく客の都合を考えろ」というものです。もう一つ、『TOPPOINT』((株)パーソナルプレーン)という本に本の紹介がありました。『○○敏文の「本当のようなウソを見抜く」』(勝見 明著・プレジデント社)に以下のように書いてあるそうです。「今の時代に必要なのは『顧客のために』ではなく、『顧客の立場で』考えることである」。「売り手の都合ではなく客の都合を考えろ」や「『顧客のために』ではなく、『顧客の立場で』考えることである」という経営者が経営しているスーパーが販売した電気ストーブを買って使用したら手足のシビレや歩行困難、呼吸困難などの症状が出たため総合病院で検査を受けたところ「急性多発性神経炎」と診断されました。ストーブの塗料が焦げるような臭いがしたので販売したスーパーに調査を求めたところ、ストーブからは多くの化学物質が発生していることが判明しました。しかし、ストーブが発する化学物質と被害者の体調不良との因果関係はないと販売したスーパーは知らせてきました。

その後、北里研究所病院臨床環境医学センターで受けた検査の結果、ストーブが原因の化学物質過敏症と診断されました。そのためスーパーに対して損害賠償を請求したところ、スーパーは「責務不存在の確認」を求める訴訟を起こしてきました。判決は「ストーブからの化学物質の発生は認めるが、病気とストーブの因果関係は認めない」というものでした。この訴訟の中でスーパー側が主張したのは「こんな事件で長々と審理することはない」「化学物質が出ていようがいまいが関係ない!法律がないのだから」「濃度が高い低いも関係ない」(『消費者リポート 第1345号』2006年10月7日発行)というものです。これが「売り手の都合ではなく客の都合を考えろ」というスーパーの主張したことです。「客の都合を考えろ」「顧客の立場で考える」とは言っていますが、まったく消費者・顧客のことは考えてはいません。大手企業とはこんなものです。大手企業・有名な企業の商品だから安全・安心という概念は捨ててください。

「株式を公開している企業にとって、唯一の目的は利益を上げることだ。その目的を達成するためにすべきことは、できる限り低コストで製品を作り、できる限り高い価格で売り、できる限り大量に売ることに尽きる」(『病気にならない人は知っている』ケヴィン・トルドー著・黒田眞知 訳・幻冬社・P.162)

ダニやハウスダストを犯人にしておけば、企業のつくり出す商品を疑う人はいなくなりますので企業にとっては都合のよい事です。その上、ダニやハウスダストを除去する殺虫剤や掃除機、空気清浄機などが売れますので企業にとってはもっけの幸いです。日焼け止めなどもそのいい例です。紫外線が皮膚ガンの原因とされていますので日焼け止めを塗ることが予防策として普及していますが、太陽がサンサンと降り注いでいるアフリカ奥地など日本やアメリカなどのように合成洗剤や化粧品などの化学物質が生活環境にないところには皮膚ガンがほとんどないか、少ないのはどうしてでしょうか。太陽が発する紫外線を皮膚ガンの原因にしておけば合成洗剤や化粧品などの化学物質が原因とはだれも思いません。

「家庭で使われている合成洗剤は、子どものガンの主要原因であることが証明されている」(『病気にならない人は知っている』ケヴィン・トルドー著・黒田眞知 訳・幻冬社・P.113)

アトピー性皮膚炎や喘息のもう一つの原因は副交感神経が優位な人がなるということがわかっています。副交感神経優位の人とは免疫力が強い人です。子どものころは副交感神経が優位になっており、年をとるにしたがい交感神経が優位になってゆきます。子どもにアトピー性皮膚炎が多く大人になるにしたがい治ってゆくのはそのためです。喘息の子どもが運動をし始めると軽くなったり治ったりするのは、運動をすることによって交感神経が活性化して副交感神経が不活性化するためです。交感神経が優位の人は便秘になりやすく、副交感神経が優位の人は下痢になりやすくなります。副交感神経は排泄を促す神経です。消化器官は副交感神経支配ですので副交感神経が緊張しすぎると下痢気味になります。だから、副交感神経優位の人は体に不要な化学物質やストレスを排泄しようとしてアトピー性皮膚炎や喘息という免疫反応を起こし皮膚や気管支に炎症を起こして出そうとします。喘息の子どもさんが排気ガスなど有害な化学物質の多い都会から、有害化学物質の少ない田舎に引っ越すと体に取り込む有害物質が少なくなるため体から排出しなければならない不要な有害物質がなくなるので喘息が良くなっていくのはそのためです。

この副交感神経優位になる原因は現代生活にあります。子どもは風の子といわれるように子どもは外で遊ぶの常識でしたが、現代では子どもが外で遊ぶ姿をあまり見かけません。昔は体を動かすことによって副交感神経過剰にならなかったのですが、体を動かさない現代の子どもたちは副交感神経過剰になりやすくなります。その他にも、昔は家に暖房器具がほとんどないために家の中は寒く、寒さ防ぐ衣服も乏しく、食料も十分ではなく、雑菌も多く、家事や仕事は体を動かす重労働でした。このような生活は交感神経を緊張させる環境でした。そのためアトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー疾患は少なかったのです。

もともと、副交感神経優位の子どもにとって現代の生活環境はより副交感神経になりやすい環境です。体を動かすと交感神経が緊張し、体を動かさないと副交感神経が優位になります。そのため、体を動かす昼間は交感神経が優位で、体を休める夜は副交感神経優位になります。だから、アトピー性皮膚炎や喘息は副交感神経優位の夜に症状が悪化するのです。風邪や肩こり、腰痛など夜、咳や発熱、痛みが出るもそのためです。この交感神経と副交感神経のことが理解できていればアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患になった場合、何をすれば良いのかも自ずとわかってきます。

「化学物質はダニなどのアレルゲンと同様に免疫学的な機序(主としてハプテンとして)または、それ自体が刺激物としてアトピー性皮膚炎を発症させている。したがって、体の外部から皮膚そのものに対する汚染物質を除去することと同時に食品そのもの、食品添加物からもできる限り汚染物質を取り除くことが諸治療以前に必要なことではないか」(『シャンプー、石鹸によるアレルギー』十字文子著・科学評論社)

皮膚科に通ってアトピー性皮膚炎を治療していた人が、長年、薬を塗り続けても皮膚科では治らないため、民間療法を試したところ症状が悪化したため、以前通っていた皮膚科に行ったら、「民間療法なんかをするから悪化するんだ」と医師から言われたということはよくあります。しかし、「症状が悪化する」のではなく、その症状こそが免疫反応で体がアトピー性皮膚炎を起こし毒素を出そうとして起こる症状なのです。漢方では「症状即療法」と言われるように、症状こそが病気を治すものとしています。アトピー性皮膚炎でいえば皮膚が痒くなったり、グチュグチュになるというようなものです。このような症状は毒素が体から出ている状態なので、その症状を抑えない方が良いのです。しかし、現代医学はその症状自体を病気と考え、その症状を抑えることを病気を治すこととしています。原因の毒素はそのままなので病気が治らないのです。以上のようにアトピー性皮膚炎や喘息は体に不要な毒素を出すためになるためなのですから毒素である合成洗剤や食品添加物などの合成化学物質を止めて毒素の取り込みを無くし、体を動かして交感神経を刺激する生活に変えない限り治りません。

「皮膚とくに、アトピー性皮膚炎のような、もろく、壊れやすい皮膚に毎日の生活の中で何をすり込んでいるのか、大量の化学物質、大量の添加物類−これらを考慮に入れなければ現代のアトピー性皮膚炎の解決法はありえないと考える。その代表として石鹸、洗剤、シャンプー類がある。われわれの研究はこのことに注目した−すなわち、アトピー性皮膚炎の関連を客観的に証明し、解析を行っている」(『シャンプー、石鹸によるアレルギー』十字文子著・科学評論社)




エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
2006年12月
 
 
 
引用・参考文献
『シャンプー、石鹸によるアレルギー』十字文子著・科学評論社
消費者リポート 第1345号 2006年10月7日発行
『病気にならない人は知っている』ケヴィン・トルドー著・黒田眞知 訳
『TOPPOINT』(株)パーソナルプレーン広告
『女性を悩ませる経皮毒』池川 明著・日東書院


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