− 風邪を治すには − 

 
風邪と聞いてインフルエンザなどのウイルスを思い浮かべる人は多いと思います。 だから、風邪の原因をウイルスだとほとんどの方が思われています。 しかし、これは間違いです。 風邪をひいている人と接触しても、風邪をひく人とひかない人とがいるわけですから、 ウイルスだけが風邪の本当の原因ではないということは明らかです。ウイルスは誘因物質にしかすぎません。
では、何が本当の原因でしょうか?
風邪は内臓の機能低下(衰弱化)によって起こる場合が一番多いようです。 内臓の機能低下によって引き起こされる病気は風邪だけではありません。 最近の病気のほとんどは内臓が機能低下を起こし血液の汚れが原因ということが多く見られます。 何故、内臓が機能低下するのでしょうか。それは食べ過ぎるからです。
食糧事情の悪い頃の病気は栄養が不充分で身体の抵抗力が落ちているために起こっていました。 しかし、今は食べきれない為に食べ物を残したり捨てたりと食べ物が身の回りに溢れています。 お腹がすけば砂糖や塩が大量に使ってあるお菓子などをつまみ食いをするため喉が乾くので、 コーヒーやジュースなど砂糖の入ったものなどを四六時中、食べたり飲んだ挙げ句に、3度の食事を摂ります。 その上に栄養剤などの栄養補助食品やドリンク剤などを頻繁に摂っていますので栄養過剰になっています。
これほど食べていれば胃や腸は休む暇もありません。 今の食品には食品添加物や農薬などの合成化学物質が、 一部を除き必ず使ってありますので肝臓などにも負担をかけます。 肝臓は解毒作用とかタンパク質の合成など、命に関わる器官です。 しかし、能力にも限界というものがあります。必要以上の栄養は肝臓などの内蔵諸器官にも悪影響を及ぼします。

このようにして内臓の機能低下が起こります。 内蔵の機能低下が起こった上に、 大量の食品を摂るのは薪ストーブに薪を詰め込みすぎて不完全燃焼を起こすような状態と同じです。 不完全燃焼を起こせば体は正常に機能しなくなります。 食べたものを消化させるために必要以上にエネルギーを消費します。 消化するのにエネルギーを消費すれば免疫のほうにエネルギーが廻りません。 免疫力が食べる事で失われているのです。
栄養を摂ればいかにも健康になれるかのように本やテレビなどで言われていますが、 栄養は摂りすぎると害になります。
野菜や花、木などに肥料をやりすぎるとどうなるかご存じでしょうか。 成長が止まるか枯れてしまいます。人間も同じです。 栄養を摂りすぎると病気になったり、早死にします。 昔から腹八分といいます。何でもほどほどがいいのです。

断食というものを皆さんはご存じだと思います。 病気になった人が断食をすると健康を取り戻します。 この断食は食べ物を食べない、いわゆる「食を断つ」ことです。 食を断てば必然的に内臓を休ませることになり、 エネルギーを免疫力の方に廻せますので病気などが良くなるのです。 「風邪をひいたら栄養のあるものを食べて休みなさい」というのが常識になっています。 しかし、「栄養のあるもの」はふつう消化の悪いものが多いように内臓に負担をかけるものが多い。 だから、風邪をひいたら消化のいいものをほんの少し摂って休む方が早く治ります。

風邪をひいたらすぐに薬に頼り、症状を抑えようとします。 しかし、この症状は風邪を治そうとするために出る症状です。 だから、この症状を抑えない方がいいのです。 私と私の家族は風邪をひいても病院には滅多に行きません。 薬も飲みません。風邪の症状は苦しいし治るにも時間がかかります。 でも、自分の身体の自然治癒力を信じています。薬や栄養に頼らず自分の身体に任せます。

「われわれは、風邪をひくと『患者』になったと思って、 さあ医者にかかんなくちゃ、と思うけれども、ほんとうは医者にかからなくたって、体が自分で治すんですね。 のどがいがらっぽいのは病気というより病気を治しているプロセス。 しかしのどがいがらっぽいとか、クシャミが出るとか、熱が出るっていう、 体が自分で治している過程というのが、われわれの日常にとってはメーワクです。 それで、風邪薬というのを飲む。 それはつまり自分で治ろうとしている体の治療行為をじゃましてるのかもしれない。 でも、クシャミや咳をしすぎると、のどが痛くなるし、熱が出ると頭がボーッとするし、 ハナたらしてたらバカみたいだし、コマりますよ。 『そう、風邪薬っていうものはですね、鼻水とめたり、クシャミとめたり、熱さましたりする。 でも風邪が治るというのは免疫が治すので、薬では治りません。』」 (『免疫学個人授業』南伸坊・多田富雄共著・新潮文庫・P.89・P.90)

というように風邪は薬では治りません。 だから風邪薬といいますが本当は「風邪症状抑制薬」と呼ぶべきだと思います。 江戸時代に出版された『養生訓』(貝原益軒著)の重要なテーマは「自然治癒力」です。 その中にも「只保養をよく慎み、薬を用ひずして、病のおのづから癒るを待つべし」 (養生をして薬を飲まずに病気が治るのを待つこと)と書かれています。 薬は病気の治癒を邪魔をするだけで益はありません。 薬自体が合成化学物質から出来ていますので必ず何らかの負担が身体に及びます。

風邪をひいた時に原因をよく考えて見て下さい。 仕事が忙しく身体が疲れている時や食事や間食などを食べ過ぎたり、 お酒などを飲み過ぎたりで胃腸の調子が悪い時ではないですか? そのような時はとにかく食べることを控えるようにして胃腸を休ませて下さい。 特に動物性タンパク質、肉や卵、牛乳などは胃腸に負担をかけますので特に控えて下さい。 食事を摂るときにはよく咀嚼をして食べて下さい。 そうすれば胃腸への負担が軽くなりますし、小食になります。 中国では風邪をひいたときには胃腸にいいセンブリをよく飲むそうです。 胃腸に負担をかけずに身体を休ませてエネルギーを治癒力に集中させて風邪を治して下さい。
風邪をひいたら薬に頼らずに自分の治癒力で治して自然治癒力の活性化をしておくのもいいのではないでしょうか。

エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
参考文献
『食の常識 ウソ?ホント?』正食 1998年10月号・正食協会
『免疫学個人授業』南伸坊・多田富雄共著・新潮文庫
『養生訓に学ぶ』立川昭二著・PHP研究所
『クスリをいっさい使わないで病気を治す本』森下敬一著・三笠書房

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