− 肉や牛乳を良しとする現代の栄養学は本当に正しいのでしょうか − 

 
現代栄養学のあやまち
日本の現代栄養学はドイツの栄養学をそのまま日本に当てはめたものです。ヨーロッパ諸国のように北の国では 冬が長く野菜からカルシウムなどの栄養素が摂れないので肉や牛乳からそれらの栄養素を摂取する必要の文化 がありました。牛乳の消費量は北緯40度ぐらいまでの国は、非常に少ないかほとんどゼロに近いのですが、緯度 が高くなるにつれて消費量が増えていくという傾向にあります。そして、肉や牛乳などの消費量の多い国(牛を飼育 しているので肉の消費量も多い)では結腸ガンや直腸ガン、乳ガンや肺ガンの死亡率が高いそうです。
中国新聞(2001年4月1日朝刊)に乳ガン死が増えていることが書かれていました。日本も経済成長に伴い肉や 牛乳、脂質などを多く摂るようになりました。その結果として胃ガンの死亡率は1960年頃から横ばいですが、大腸 ガン、肺ガン、乳ガンは増え続けています。新聞にも原因に生活習慣が変化し脂肪が多く高カロリーの食事、少子、 初産の高年齢化などが挙げられていました。高タンパク、高カロリーは今の学校給食が重要視しているものです。
ドイツなど北に位置している国は脂肪がなければ寒さに対して耐えることができないなど環境的に肉や牛乳を摂ら ざる得ない環境にありました。そういう国から来た現代栄養学では動物性蛋白質を最高の物とするのもうなずけます。 しかし、それをドイツとは違う日本の自然環境にドイツの栄養学をそのまま受け入れることが本当にいいのでしょう か?ドイツから来た現代栄養学が本当に正しいのならば日本での病気は減っているはずです。しかし、減るどころ か、むしろ増えています。現代栄養学の活躍の場は主に学校や病院です。カロリー偏重で成り立っている学校給食 に反対されている方々は学校給食のことを「無国籍、無地方、無季節、無安全な給食」と表現されています。
このような学校給食が現代の食生活にかなりの影響を与え、その結果が今、現れています。

栄養学にはもう一つ問題があります。
「大切な大切な子供達の生命の営み、生命の巡りを直接あずかる学校給食に おいては、1日の営み、四季の営み、地方地方の自然の営み観ず、さらに、個々人の命の営みを観ず大きく離れ、 食べ物を科学し分析し、蛋白、脂肪、澱粉、炭水化物、…、ビタミンA、B、C…、ミネラル、カルシウム、鉄分…、赤色 食品、緑色食品とバラバラの物質にしてしまい、小さな人間の知識で計算し組み立てて、生命の営みからはずれた ものをつくって絶対化し、それに人間の生命をしたがわせております。」(『妙なる畑に立ちて』川口由一著・野草社・ P114)
「食事を摂る人間のことは考えず食物のことだけを分析しているのが栄養学です。」『学校給食と子どもの健康』(梶山公勇著・秀英書房・P.130)
「森下医博は栄養学は食物がわれわれの体内に入ってどう処理されていくのか人間の生理を土台として食物と体の関係を追求していくべきであるが、 現代の栄養学は全く人間の生理などを無視して食品だけを分析し、そこに含まれている蛋白質やビタミンがそのまま人体のそれになっていくものではないことなど常識である。例えば、同じ一枚のステーキでも、 それを食べて力が出る人とそうでない人もいる。玄米むすび一個で全身の活力をよびおこす人もいれば、そうでない人もいる。このように栄養効果というのものは人はそれぞれ違うのに、このことを全く考えていない 人間不在の栄養学であること。」人間不在の栄養学では牛乳や肉を非常に高く評価しています。なぜなら、ただ単に蛋白質やカルシウムなどの栄養価が高いからです。栄養のあるものを摂れば必ず吸収されると考えているのです。 だから、一杯のごはんを赤ちゃんが食べても100歳のお年寄りが食べても「ごはん一杯何カロリー」と同じ吸収率で考えています。
「40度のお湯は、50度のお湯にとってはさます働きを行います。30度のお湯にとっては暖める働きを行います。 40度のお湯の働きは決まっていないのです。」(『妙なる畑に立ちて』川口由一著・野草社・P.117)と一つの物の働きは受ける側によって様々な働きをします。そのことを忘れているのが栄養学です。

アメリカではどのようにしたのでしょうか
1960年代のアメリカ国民一人当たりの医療費は世界一で平均寿命は世界26位でこのままではアメリカの経済は破綻するとしてアメリカ上院栄養問題特別委員会が世界から学者を集めて食事と健康を調査して5000頁 の膨大な調査結果(マクガバン報告)を1977年に発表しました。
「ガンや心臓病などの増加は食生活の誤り」ということを発表して肉、卵、乳製品、砂糖などの摂取を控え穀物中心の食事にするように提案をしました。 最初は肉、卵、乳製品、砂糖をほとんど摂るなと発表しましたが国家権力だと業者から猛攻撃を受けたので第2版ではできるだけ食べないようにと訂正しました。このマクガバン報告は日本食を高く評価しています。 その陰にはある日本人の意見が色濃く反映されています。アメリカで初めてオーガニックという言葉を広め食養生(マクロビオテック)を広められた久司道夫さんです。 その功績が認められ1999年にアメリカのワシントンにあるスミソニアン博物館に殿堂入りされました。このマクロビオテックを世界に広められたのは桜沢如一さんで、その著書は世界十数カ国語に翻訳され、 フランスでは「西欧人を救う東洋人」とマスコミなどで紹介されています。久司道夫さんはこの桜沢如一さんの弟子になります。アメリカではこのマクロビオテックを歴代大統領やマドンナ、トムクルーズ、ナオミキャンベル、 坂本龍一さんなどがされていることで有名です。そして1993年の食事目標ではマクロビオテックに沿ったものにされています。アメリカではマクガバン報告後、心臓病などの生活習慣病が減少しています。 今、日本の本屋の健康コーナーにはガンに関する本が圧倒的に多くその次に肝臓、糖尿病、肥満、高血圧に関することが多くなっています。これは以前のアメリカの状況と同じです。 しかし、日本では未だに一昔前のアメリカの高タンパク、高脂肪の真似をしています。
『動物としてのヒトを見つめる』(島田彰夫著・農文協)に「牛乳の消費量の多い国では結腸ガンや直腸のガン、乳ガンや肺ガンの死亡率が高い。 西欧的な食生活の代表として『牛乳』、日本的な食生活の代表として『味噌汁』を使って調査をした結果、昭和三十五年生まれと昭和四十五年生まれの人を対象とした小学校入学時から高校三年生までの追跡調査では 『牛乳大好き』の人たちの視力がもっとも悪く、『好き』『普通』『嫌い』の順に視力は良くなり、『味噌汁』ではそれと逆になった」と報告されています。
アメリカでも以前、牛乳を飲め飲めといった時代がありました。しかし、今はどうでしょうか?現在、アメリカの食事指針では牛乳は週に2,3度程度の摂取が適当とされています。 「日本人が牛乳や乳製品、動物の肉類を一般的に食べるようになって、日本人の病気は複雑、かつ深刻になりました。ガン、糖尿病、心臓疾患、肝硬変などの内臓疾患は、蛋白質と脂質のとり過ぎが原因です。 日本食の良さを取り戻し、牛乳や乳製品を遠ざけて、肥満やコレステロール過多を予防する方が、蛋白質や脂質の不足を心配するより、はるかに健康的と言えるでしょう。」 (『牛乳ってなんだ?』正食 1999年11月号・正食協会)のように牛乳など動物性食品が病気の原因、特に生活習慣病に一番影響力のあるものでしょう。

肉や牛乳について
『身土不二の探求』(山下惣一著・創森社・P.52)の中にアメリカの文化人類学者マーヴィン・ハリス『食と文化の謎』(板橋作美訳・岩波書店)の牛乳に関する面白い調査が紹介されています。
「地球上に住む人類のすべてが、生まれてから七歳ぐらいまでは乳に含まれる乳糖(ラクトーゼ)を消化吸収する酵素(ラクターゼ)をもっている。 これがないと母乳を飲んでも下痢するわけである。ところが七歳を過ぎると、ミルクを飲む習慣のない地域、民族からはこのラクターゼが消滅するというのである。 バングラデシュの人たちもブラジルの人も、これをもっていなかったわけである。当初、このラクターゼ欠乏症は一部の特異な人たちとみられていた。 しかし、調査が進むにつれて、じつはそれが世界の多数派で、むしろもっている人たちが少数派であるという事実も判明した。 アリゾナ州のピマ・インディアンは100%、黒人の75%はこれをもたず、アジア、オセアニアの人たちも同様で、日本人も韓国人、中国人もこの部類に入る。 逆にアメリカ白人の80%、スウェーデンやノルウェーではほぼ90%の人がラクターゼ保持者だが、世界全体では20%にすぎないという。 この事実がわかったのが1960年代だから、つい40年前のことなのだ。(中略)一年の大半が雪と氷に閉ざされている北欧では、濃緑野菜は育ちにくい。 したがって、とくにカルシウム摂取の必要性から、6000年の昔に哺乳動物の家畜化が始まった。 北欧では動物の乳からカルシウムを摂る以外の方法がなかったから、ラクターゼをもたない人たちは自然淘汰されて、結局、もっている人たちだけが適者生存で生き残ってきたのだろう。 とハリスは言う。そして、彼らの白い肌とラクターゼは密接に関係しており、白い肌は太陽光線を皮膚の内側まで浸透させ、上皮内にある『レストロール』をビタミンDに変える。 これがミルクのもつカルシウムの吸収に大きく作用している。つまり、彼らの肌の白さは生存の必要性から生まれたもので、白い肌とラクターゼ保持とは一致するというのである。」と書かれています。 世界的に見ても牛乳を常食とする人たちは少ないことが分かります。
四訂食品成分表に牛乳のビタミンDは微量と書いてあります。カルシウムを吸収するにはビタミンDが必要になります。 だからヨーロッパの人たちはビタミンDを太陽光線から採り入れるため肌が白くなっています。 (イギリスからオーストラリアに移民した白人は太陽光線を採り入れやすいためオーストラリアの原住民よりも皮膚ガンの発生率が150倍も高くなります。 (データー出所『化粧法常識のウソ』戸田淨著・青春出版・P.57)だから環境に合った所に住み環境に合った食事をすることが必要です)北に住む人の肌の白さは必然的なものです。 牛乳など乳製品は北欧や寒い国の人には必要なものかもしれませんが、日本人には必ずしも必要とは言えないのではないでしょうか。日本人は日本の環境に合った食物があり料理があります。 例えば、日本人が昔から摂っている煮干しにはカルシウムが牛乳に比べ22倍も多く含まれていますし、ビタミンDも720IUも含まれていますので牛乳に比べてもけっして吸収率は劣りません。 日本人には日本人に合った大豆や海藻など牛乳に代わるタンパク源、カルシウム源があります。

病気をつくる肉や牛乳
明治時代の結核治療に牛乳が使われていたそうですが、明治時代と現在とでは栄養の摂取量が桁外れに違います。 日頃の栄養の摂取が不足していた時代には栄養価の高い食事をさせれば治療になりますが、栄養が過剰になっている時代には病気の時に栄養価の高い食事をさせれば病気はかえって悪くなります。
私はよく話すのですがガン治療のために放射線をガンに照射すればガンを消滅させることができますが、ガン予防のために放射線照射をすれば反対にガンを作ってしまいます。 それと同じように過剰な栄養は病気を作ります。
宣教師のフランシスコ・ザビエルが日本にきてカトリック教会の本部に出した手紙に「日本人は自分たちが飼う家畜を屠殺することもせず、またこれを食べない。 彼らはときどき魚を食膳に供し、ほとんど米麦飯のものを食べるが、これも意外に少量である。ただし彼らが食べる野草(野菜)は豊富にあり、またわずかではあるが果物もある。 それでいて日本人は不思議なほど達者であり、稀な高齢に達する者も多い。したがって、たとえ口腹が満足しなくても、人間の体質は僅少な食物によって、十分な健康を保てるものあることは、 日本の場合によっても明らかである」(『粗食のすすめ』幕内秀夫著・東洋経済新報社・P.62)と書いています。これを読まれても分かりますように必ずしも欧米の食事のように栄養価の高い食事を沢山摂ることがいいとは言い切れません。
皆さんは身体が疲れた時にはどうされますか?多分、身体を休ませますよね。それと同じように栄養を摂りすぎていれば栄養の摂取を減らすのが常識ではないでしょうか。 日本人は栄養は摂れば摂るほどいいと思っている人が多いようですが、この考えは早く改めなければもっと病人が増えます。園芸などをされている方は経験されたことがあるかもしれませんが、花などに肥料をやり過ぎると成長が止まるか枯れてしまいます。 『自然農 川口由一の世界』(川口由一・鳥山敏子共著・晩成書房)にも自然農を始められた頃、苗床がやせていて苗がうまく育たないので米ぬかを撒いたところうまく発芽しました。 しかし、十年くらいすると米ぬかを撒くと今度は発芽が悪くなり始めましたので、その後は米ぬかを撒くのを止めるとうまく発芽するようになったと書いてありました。 やはり、土地がやせているときは栄養を与えないと食物が育たないが、土地が肥えた時に栄養を与えると今度は育たなくなります。川口由一さんはそれを経験的に実感されています。不要な栄養は毒だとも言われています。
学校給食用牛乳供給事業実施要綱は「経済的で、一般家庭において不足しがちな栄養素を補給するという意味で、牛乳を学校給食用として年間継続して計画的に供給すること定める」といって学校で牛乳を飲ませています。 これは戦後の食糧不足の時のもので現在には当てはまりません。時代錯誤も甚だしいとは思いませんか?
『自然療法』で有名な東城百合子さんは医者がサジを投げた肺結核を自然の古い味噌、醤油、たくあん、梅干、海草、小豆、黒豆、ごま、稗、あわ、鯉、小魚などで治されました。 東城さんは栄養士なので自分の病気は栄養学で治そうとされ、体力をつけるには動物性タンパクは大事だと思われて身動きもできないのにどんどん摂取されました。 しかし、摂取すればするほど病状は悪化して行き、肺が動かなくなり呼吸困難で死ぬ一歩手前まで来たときに東城百合子さんのお兄さんの友人で医師で食養法をされている方に 「結核は酸性の血液に適し育ちやすくなるが、アルカリ性の血液では死ぬ。動物性の食品を摂っていれば血液は汚れ病気は悪化する。 血を浄化する食物を摂るようにと指示されました」(『自然療法』東城百合子著・あなたと健康社・P.1)その指示によって東城百合子さんは驚くほどの回復をされました。 それで動物性タンパクを重視する現代栄養学の誤りに気づかれたそうです。昔は栄養不足と過労で病気になったもので現在とはまったく違う状況で病気になっています。 (日本で今、結核が増えています。これも乳製品や肉などの動物性蛋白質を摂りすぎていて血液が酸性化しているのが原因ではないでしょうか。)
『腸内革命』(森下芳行著・ダイソー文庫・P.183)に「腸内細菌の研究で高タンパク、高脂肪という食事が、あまり健康にはよくないことがわかってきたのである。 (中略)このように高タンパク・高脂肪の食事は、ガンのリスクを高めるわけで、これだけを見ても、高炭水化物・高繊維の日本食は健康食といえるだろう。」(『噛み方健康法』正食協会編・正食出版・P.23)にも 「米食には米糠による乳酸菌が必要ですからね。牛乳の乳酸菌は適応性がないですから、米が主食なら米の乳酸菌、やっぱりぬか漬けですよ。 中には何百年と生きた乳酸菌がおるわけですから、そういうものをしゃぶった方が、はるかに効率的ですよ。」と書いてあります。日本人には動物性よりも植物性の方が適しています。 牛のお乳と人間のお乳とは栄養成分がかなり違います。だから、赤ちゃん用の粉ミルクは人間の乳に近づけるために牛乳にさまざまなビタミンなどを添加して人乳に近づけています。 これを読まれてもお分かりだと思いますが、牛乳は子牛にとっては完全栄養食ですが、ビタミンなどを添加して人乳に近づけなければならない牛乳は人間にとっては完全栄養食にはなりません。 人間は脳を発達させることを第一とするので人乳には必須脂肪酸のリノール酸やリノレン酸が多く含まれています。動物は外的から身を守るために体を発達させることを第一にしていますのでお乳に蛋白質とカルシウムが人間のそれよりも数倍多く含まれています。
アメリカの長寿研究家のリーフ博士は、人間が大きくなることは短命になることを警告されています。名古屋の金さん銀さんの身長は低いことをテレビを見て皆さんもご存じだとおもいます。だから、身体を大きくするだけの肉を食べたり牛乳を飲むことは短命につながります。 宇宙飛行士が宇宙から戻ると骨の密度が落ちているそうです。重力がないため骨を刺激しないので、身体が骨にカルシウムがいらないと判断してカルシウムが抜けるためです。だから、野山を走り回るなどの遊びは非常に重要です。 しかし、現在の子どもはどうでしょう。TVゲームやテレビで遊び野山を走り回るなどの遊びをしていません。大人もあまり身体を動かしません。そのために骨がもろくなっている側面があります。 最近、NHKでカルシウムなどのミネラルも摂りすぎると骨からカルシウムが溶け出すことを放送していました。現在、不足しているのは身体を動かす運動と睡眠で、栄養ではありません。

穀物の問題について
世界的にこれ以上、穀物の増産は出来ません。しかし、世界の人口はまだまだ増加しています。世界では食糧不足で小さな子供たちが栄養失調で沢山亡くなっています。 それなのに1キロの牛肉を作るのに7キロの穀物飼料を必要とします。 これほど効率の悪いことはありません。家畜の飼料にするよりも穀物を直接、人が食べる方が効率ははるかにいいのです。近い将来、世界的な食糧難が来ると言われています。 牛乳を飲みパンなどを食べるため米の消費が減ってきていて食糧自給率が下がっています。 (国民一人当たりの牛乳の消費量は33.8キロ、バターやチーズなどの乳製品を含めると合計では89.2キロ(平成7年)で、米の消費量が60キロです。 乳製品がいかに多いかがお分かりだと思います)世界的な食糧難になれば輸出国も自国の国民を守るために輸出をしなくなります。 1970年代の初めに、世界の穀物生産量の半分が家畜用で、残りの半分が人間用になりました。ほぼ同量です。 自給率を上げるためにもご飯に味噌汁という日本本来の食生活に戻すことは重要だと思います。
米は田に毎年、水を入れるので連作ができます。しかし、麦は米のように水を必要としません。だから連作障害を防ぐために広い土地が必要になります。 日本では土地が狭いので麦はあまり発達しませんでした。日本は雨が多く水に恵まれていましたので米を作れる環境にあったので米が発達しました。 そして海に囲まれていますので海藻や魚もあります。そのような環境にあったので米、野菜、海藻や魚を中心にした食文化が発達しました。
食文化はその国その国の地理環境や天候などによって育まれ必然的に出来上がってきました。国によって食が違うのは環境の違いからです。 ヨーロッパやアメリカでパンよりお米のご飯を多く食べている人がいますか?多分、あまり多くはいないと思います。その国、その国でその国の環境に合った食べ物を食べているのです。 私がその国の食文化を無視してほしくないと言うのはそのためです。

やはり日本人には日本食です
アメリカやフランスの調査結果で世界のほとんどの人が乳糖不耐症です。 極寒の地域に住む民族以外のほとんどは穀物を主食にしていますから、乳糖消化酵素ラクターゼよりもデンプン消化酵素の アミラーゼが主な消化酵素になるのが自然です。
極寒の地に住んでいる民族の中には穀物を分解する酵素を持っていないところもあります。 日本人は世界的に見てもアルコールを分解する酵素が少ないと言われています。 日本人は白人に比べインスリンの分泌が少ないそうです。日本人と外国人とは身体の機能が人種によって違います。 外国の食べ物でいいと言われる食べ物はあくまでもその国の環境に合った食べ物であり、その国で育ち住んでいる人にはいい食べ物です。 その食べ物を他の国の人が食べても、まったく同じ結果が出るとは限りません。その国、その国に合った食生活をするのが一番、健康にいいのです。
人間に取ってバランスのいい食事とは歯の構成からいって穀物が約6割、野菜や海藻などが約3割、肉や魚などが約1割です。 本来、草だけしか食べない牛や馬に何か不都合が起きていますか?肉ばかり食べるライオンなどの肉食動物に何か不都合が起きていますか?みんな健康です。 なぜなら、それらにとって草だけや肉だけがバランスのいい食事だからです。
先ほども書きましたが乳製品類が約90キロで米が約60キロはあまりにもアンバランスです。 昔よりも確実に現在の方が病人が増えています。『食生活と身体と退化』(ウェストン・A・プライス著・片山恒夫訳・豊歯会刊行部)に北極圏、アフリカ大陸、南米など14種族、 23万キロに及ぶ調査で近代文明との接触による急激な食生活の変化が与えた肉体や精神面に起こる様々な悪影響が書かれています。 日本は戦後、急激な食生活の変化がありました。それによってさまざまな病気が起きています。
日本人にとってバランスのいい食事とは昔ながらの日本食です。 乳製品など動物性蛋白質や脂肪を摂ることではありません。
東京大学付属病院 野田光彦医師が「元来、日本人の体質は肥満や高脂肪質に馴染みません。 これは日本人に過剰な負担を掛けています。現代の日本人の食生活は脂肪のパーセンテージが非常に多くなっています。 日本人の体質と現代日本人の食生活との間にはアンバランスがあります。」 (『ペットボトル症候群』NHKクローズアップ現代・2001年4月9日放送)と話されていました。 牛乳など乳製品には脂肪が多く含まれています。このような脂肪の多い食品、肉など脂肪の多いものは日本人にとって負担になるのですから、わざわざ摂る必要はないと思います。

常識とは何?
『考える力、やり抜く力 私の方法』(中村修二著・三笠書房)を書かれたカリフォルニア大学サンタバーバラ校工学部教授 中村修二さんは 今、ノーベル賞にもっとも近い男と言われています。 その中村さんが著書の中に「確かに、基礎知識は必要だ。ただ、問題はその先である。定説や常識に縛られてしまい、その延長線上でしか物事を捉えられなくなってしまう人が多い。 (中略)定説や常識と言われているものは、ドグマ(独断的な意見)にすぎない。従って、たとえ世界的な権威の言うことであっても、 『正しいのは7、8割、残り2、3割は間違っているかもしれない』と考えて発明や発見に取り組むことが大切である。」と書かれいます。 牛乳は今、日本ではいい飲み物として常識になっています。 しかし、それが本当の事かを世界的に見て判断をすることが必要だと思います。
「『実験結果を重視する』というのが、中村氏が最もこだわるモットーです。 それは、今、起きている現象を重視し見逃さないということです。 昔よりも栄養的に豊かになっているのにガンなど病気は確実に昔より増えています。 この「起きている現象を見逃さない」ことが重要です。

約40年前、元慶応大学医学部 林 髞教授が「米を食べるとバカになる」と発言したことが話題になりました。 これはアメリカから小麦を輸入するため米の消費を減らす必要から作り上げたウソです。 このように国が何かを勧めようとする時には必ずといってウソの常識を作り上げます。 そして、国が勧めることの裏にはいつも特定の企業、官僚、アメリカがあるように思います。現代栄養学の裏にあるものを考えましょう。 そして、常識としてまかり通っていることを、今一度疑って見ることも必要だと思います。

エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
引用・参考文献
『世界の食事指針、日本の食事指針』正食 2000年2月号・正食協会
『牛乳ってなんだ?』正食 1999年11月号・正食協会
『私のダイエット。』高千穂桂子・高橋美恵共著・ジュピター出版
『学校給食と子どもの健康』梶山公勇著・秀英書房
『身土不二の探求』山下惣一著・創森社
『粗食のすすめ』幕内秀夫著・東洋経済新報社
『自然療法』東城百合子著・あなたと健康社
『化粧法常識のウソ』戸田淨著・青春出版
『妙なる畑に立ちて』川口由一著・野草社
『自然農 川口由一の世界』川口由一・鳥山敏子共著・晩成書房
『動物としてのヒトを見つめる』島田彰夫著・農文協
『噛み方健康法』正食協会編・正食出版
『腸内革命』森下芳行著・ダイソー文庫
『食と文化の謎』マーヴィン・ハリス著・板橋作美訳・岩波書店
『日経流通新聞』2001年3月24日付
『乳ガン死』福田護・中国新聞・2001年4月1日朝刊
『ペットボトル症候群』NHKクローズアップ現代・2001年4月9日放送
『食生活と身体と退化』ウェストン・A・フ゜ライス著・片山恒夫訳・豊歯会刊行部
『考える力、やり抜く力 私の方法』中村修二著・三笠書房

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