− 狂牛病より恐い牛乳や肉に隠された秘密 − 

 
狂牛病が日本で発生して以来、安全だということで輸入食肉が急増していますので輸入食肉に切り替えた方も おられると思います。しかし、輸入食肉はみなさんが思っているほど安全だとは言えません。狂牛病よりも危 険な抗生物質耐性菌という問題が輸入食肉には潜んでいます。
抗生物質耐性のサルモネラ菌などが鶏や豚、牛などから感染病治療に使われる抗生物質のテトラサイクリン、 ストレプトマイシンなどに耐性を持った耐性菌が検出されています。これではウイルスや細菌が原因の病気に なっても抗生物質が効かなくなります。アメリカでは抗生物質が年間1万1200トン生産されていて、その80%が 飼料用に使われています。「アメリカで挽肉となる牛のうち約四分の一は乳が出なくなった乳牛であり、乳牛 は病気になることが多く、抗生物質の残留物によって蝕まれている場合が多い。」(『ファーストフードが世 界を食いつくす』エリック・シュローサー著・草思社・P.283)遺伝子組み換え作物に抗生物質を添加して飼料 として使われるようになった96年頃から耐性菌が急増しているそうです。その原因として考えられているのが 遺伝子組み換えの際使われる抗生物質耐性遺伝子だといわれています。
アメリカで栽培される大豆の60%が遺伝子組み換え品種です。海外から日本に輸入される大豆の73%がアメリ カ産です。食用油や飼料、醤油、コーンフレーク、ビールなどはトウモロコシや大豆が使用されています。食 品に遺伝子組み換え原料を使用した場合は2001年4月から表示するようになりました。前記した食品はトウモロ コシや大豆を大量に使用する食品です。しかし、それら遺伝子組み換え作物を大量に使用する食品には遺伝子 組み換え原料の使用を表示しなくてもいい「表示対象外」になっています。ここでも大手企業や金持ち企業の ための政治が行われていて国民や消費者不在の政治が行われていることが分かります。自然食品店などで売っ ている醤油や食用油などに比べ一般のスーパーなどで売っている醤油や食用油は安いからと買って食べていると、 いざという時に抗生物質が効かないということが起こり何でもない病気で死ななければならないということが 起こる可能性があります。
遺伝子組み換え穀物を飼料として与えられている牛の肉を食べた時に人間にどのような影響が出るのかだれに もわかっていません。遺伝子組み換え食品を世界で一番輸入している国である日本政府は遺伝子組み換え食品 は安全として今、農林水産省は遺伝子組み換えイネを国内で栽培する方向で準備を進めています。遺伝子組み 換えも携帯電話と同じく国は安全としています。しかし、世界的には遺伝子組み換え食品の安全性は確認され ていないということで遺伝子組み換え食品を拒否している国は多くあります。世界的に安全性が確認されてい ないものがどうして日本では安全なのでしょうか。

話がそれましたが日本でもエサに抗生物質を混ぜて牛などに与えています。そのことが2001年3月24日の日経 流通新聞に「狂牛病、口蹄疫など家畜伝染病の発生で食肉の安全性が改めて問い直されている。家畜の飼育 方法としてエサに抗生物質を使わない、有機栽培の飼料を使う、広い土地で放し飼いにするといった具合に 有機農法産物の手法を導入する試みも続いているが、完全な有機飼育は困難なのが実情。」と紹介されてい ました。と、言うことは日本で飼育された家畜の肉にも抗生物質が含まれているということです。『学校給 食と子どもの健康』(梶山公勇著・秀英書房・P.188)に「まず、乳牛の飼育には農薬や抗生物質・成長促進 剤・防腐剤・精神安定剤などの薬剤が含まれております。これらの化学物質を毎日食べて育った牛がその影 響を受けないわけはありません。薬学博士の鍋谷将氏は牛乳に含まれている農薬につき、次のように書いて おります。『最も恐ろしいのが牛乳です。牛乳には残留農薬が必ず含有されており、厚生省が定める基準内 におさめることが難しい場合があります。』」と書いてあります。このように学校給食で出される牛乳や一般 に売られている牛乳は脅迫的に飲めというほど身体にも地球にもよくありません。嗜好品として少し飲むの なら構いませんが、栄養学を学んでいないような医者までも骨粗鬆症の予防に牛乳を飲むことを言うくらい 日本では神経質に牛乳を飲むように勧めるべきではないと思います。以前から学校給食の牛乳はかなりの量 が捨てられていると聞きました。捨てるくらいなら最初から出さなければいいのにと思います。

「アメリカでは毎日、約二0万人が食品由来の病気にかかり、うち九00人が入院し、十四人が死亡してい る。疾病管理予防センター(CDC)によると、国内人口の四分の一以上が、毎年、食中毒の被害に遭ってい る。」(『ファーストフードが世界を食いつくす』エリック・シュローサー著・草思社・P.270)「アメリカ 疾病予防センターが99年に発表した報告書によれば、年間食中毒患者は7600万人で食中毒で死亡する人数は 5200人にのぼります。」(『消費者レポート 第1173・1174号』 日本消費者連盟発行・2001年12月27日) 「The Top 10 Most Censored Stories of 1989,Project Censored, Sonoma State Universityによるとアメ リカでは、サルモネラ中毒事件が年に250万件あり、50万人が入院し、9000人が死亡している。」 (『新版 ぼくが肉を食べないわけ』ピーター・コックス著・築地書館・P.207)「食品由来疾患の発生件 数が、ここ二、三0年増え続けているというだけでなく、これらの病気が、以前考えられていたよりもずっ と深刻な害を長期的に及ぼすということが、確実に立証されてきている。」(『ファーストフードが世界を 食いつくす』エリック・シュローサー著・草思社・P.270)一方、日本では2000年度の年間食中毒患者は 35,214人で、死者は7人です。アメリカではいかに食中毒が多いかお分かりだと思います。抗生物質や農薬、 遺伝子組み換え作物など合理性や営利を追求すればするほど危険度は増してきます。アメリカではHACCPなど の高度な衛生管理マニュアルが導入されているため食品は安全でアメリカは進んでいるとは思わないで下さい。 HACCPのような高度な衛生管理マニュアルを導入しなければ食品の安全性を確保できないほど 食品原料が悪くなっているのです。アメリカでは牛などを狭い所にギュウギュウ詰めにして糞尿まみれで 飼育しているためO157が非常に発生しやすい状態になっています。「ハンバーガーを食べると重症に陥る 危険があることの、単純明快な理由が隠されている。つまり、肉の中に糞が入っているからなのだ。」 (『ファーストフードが世界を食いつくす』エリック・シュローサー著・草思社・P.273)高度な衛生管 理がいいのではなく、自然の摂理に逆らった工業的畜産では高度な衛生管理をしなければ安全性を確保 できなくなっているということです。食中毒は企業が食品を安く売るためや営利追求に走りすぎて自然 の摂理や生き物の命を工業製品のように扱うために支払う代償ではないでしょうか。

「しかしわが国の産業化・集中化された食品システムが、まったく新たな集団を生みだし、何百万人もの人 々を発病の危険にさらしているのだ。今日、小さな町で複数の患者が出たら、それは学校のバーベキューパ ーティーで出された腐ったポテトサラダのせいかもしれないし、あるいはもしかしたら、州、国、もしくは 地球規模の集団食中毒事件の、最初の徴候なのかもしれない。」 (『ファーストフードが世界を食いつくす』エリック・シュローサー著・草思社・P.271)

●「ポーランドでの研究で、牧畜業・屠畜業・製革業の人は他の人より白血病になる率が高いことがわかった。」
●「ミネソタでの研究で、動物といつも接触している牧畜業者のほうが、他の人より白血病患者が多いことがわかっ
  た。似たような研究がアイオワで行われ、人の白血病と雌牛の牛白血病ウイルスの存在との間に関係 があること
  がわかった。
●「獣医の白血病およびホジキンス病による死亡に関する研究で、通常の人よりリンパガンでの死亡がはるか に多い
  ことがわかった。獣医は職業がら食品生産用家畜と密接な接触があり、この研究の著者はそこに原因 があると示
  唆した。
●イタリアのツーリン大学での研究で、屠畜作業員の子どもはガンにかかることが多いことがわかった。

以上は『新版 ぼくが肉を食べないわけ』ピーター・コックス著・築地書館・P.198〜199から引用しました。 牛にかかわる仕事をしている人には白血病になる人がいかに多いかということが分かります。その他にも 「牛乳には白血病ビールスがあり、牛乳に白砂糖がプラスされた場合、白血病が圧倒的に多くなることを診療 活動を通して確認している(森下医博)とされています。」(『学校給食と子どもの健康』梶山公勇著・秀英 書房・P.188)や「もっと恐いのは、1日牛乳6本以上(1.2リットル)摂取すると、白血病になる確率が64%、 1日コップ3杯以上で、前立腺ガンになる確率が2.5倍になること、なども知られています。」 (『カルシウム補給には牛乳が一番!ってホントなの』正食1998年10月号・正食協会) など牛乳を飲めば白血病になる確率が高くなるという記事が見受けられます。 その他にも「牛乳は現在9割が超高温殺菌されておりますが、このように超高温で処理された牛乳はカタラ ーゼが失活し、発ガン性を持つ過酸化水素が残ってしまうという指摘がなされております。(西岡一教授)。」 (『学校給食と子どもの健康』梶山公勇著・秀英書房・P.188)いろいろな有害薬剤が含有している上に超高温 殺菌をしたために発ガン性のある過酸化水素が残留しています。牛乳を飲むということでほんの少しカルシウ ムは摂れるかもしれませんがあまりにも大きいリスクを負うことになります。

「1860年当時、人はエネルギーの約四分の一を脂肪からとっていた。1910年には三分の一に増え、1975年には 45%に到達、その大部分が家畜の飽和脂肪であった。(中略)近代の食用家畜は肥えるよう飼育されている。 屠畜される家畜は30%以上の脂肪を含んでいる。原始人が捕らえていた動物は野生であり含まれている脂肪は たった3.9%しかなかった。したがって、今日我々が肉の消費を大幅に減らし、原始人と同程度にしても食べ る脂肪の量はまだ7倍以上になる!しかしこれで物語は終わらない。脂肪の質が異なる。大昔の肉は今日より 多不飽和脂肪酸が5倍もあった。」 (『新版 ぼくが肉を食べないわけ』ピーター・コックス著・築地書館・P.42) ラード、肉、バターなど動物性脂肪は飽和脂肪酸が多いためにコレステロール値を上昇させ心臓発作など 脂肪が原因の疾病を増やします。その上、ダイオキシンやPCBなど有害化学物質は脂肪に蓄積するという 性質があります。わざわざ太らすために穀物飼料や肉骨粉を与え育てられる家畜の乳や肉には脂肪が多く 含まれています。その脂肪を食べるということは有害化学物質を摂取するということです。実際、最近の テレビニュースで母乳からPCBが検出されたことを放送していました。

昔、肉を食べるには猟に行って猪やウサギ、鳥などを捕ってきて食べていましたので肉の中に有害な化学物質 や脂肪もあまり含んでいませんでした。そして猟に行けば必ず捕れるとは限りませんので肉はめったに食べら れませんでした。もしも、猟で獲物がとれたとしても冷蔵庫がないので保存は長期間できません。そういう中 で長期保存もできて計画的に作れ、収穫できる米や大豆などの穀物を中心に食べる食文化が発達してきて体も 食べるものに合わせて進化してきました。そのような食環境からエネルギーのほとんどを穀物や野菜から摂ら ざる得ませんでした。しかし、今の若い人はエネルギーの多くを輸入小麦、砂糖、油、肉類、乳製品から摂っ ています。輸入小麦、砂糖、油、肉類、乳製品には食品添加物や農薬などの化学物質が多く含まれており決し ていいエネルギー源とはいえません。そのようなものを多く体にとり入れますので体は対応しきれずに病気に なってしまうという現象が今起こっているのです。牛乳や肉を多く食べると言うことは病気になるために食べて いるということも言えます。日本で自給できるエサに見合う数の食用動物が日本人の肉や牛乳などの適正な畜 産物の消費量です。海外からエサを輸入してまで飼育して得られる乳や肉は余分な食べ物であり本当に必要な 食べ物ではないと思います。

「それにしても、高タンパク、高エネルギーのえさを食べて、成長がいいけれど病気だらけという家畜を見る と、なぜか現在の子どもたちの姿と重なって見えてしまうのは私だけでしょうか・・・。」
(『じょうぶな子どもをつくる基本食』 幕内秀夫著・主婦の友社・P.108)

2002年1月
 
 
 
エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
引用・参考文献
『学校給食と子どもの健康』梶山公勇著・秀英書房
『消費者リポート・2001年9月27日第1164号』日本消費者連盟
『消費者リポート・2000年8月17日第1124・1125号』日本消費者連盟
『新版 ぼくが肉を食べないわけ』ピーター・コックス著・築地書館
『ファーストフードが世界を食いつくす』エリック・シュローサー著・草思社
『日経流通新聞』2001年3月24日
『じょうぶな子どもをつくる基本食』 幕内秀夫著・主婦の友社


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