− ガン検診は受けないで下さい − 

 
毎年、健康診断で肺ガン検診や大腸ガン検診、女性は乳がん検診を受ける人は多いと思います。そして、 これらの検診を受けていればガンは避けられると思われています。しかし、これらガン検診は欧米では 効果なしとして取り止められたことを知っている人は少ないと思います。ガンは早期発見、早期手術を することが正しい選択だとほとんどの方は思われていると思います。しかし、早期発見、早期手術をす れば助かるという根拠はないということを知っている方は少ないと思います。なぜガンは早期発見して 手術をすれば治ると思われているのでしょうか。ガンの手術をしたから助かったというガン手術 の成功例は新聞や本などでよく紹介されますが、ガン手術の失敗で助からなかったという失敗例はほと んど紹介されません。それは、手術の失敗で助からなかった場合は病院側の責任になりますから「開け たが手が付けられないくらい進行していたから」と病院側が責任をとらなくても済むように手術の失敗 ではなくガンの進行によって助からなかったとごまかされているのかも知れないからです。失敗例は聞 かず成功例だけを聞きますので、ガンは早期発見、早期手術をすれば治ると思い込まされます。そのた めガンの早期手術は有効と思いこみ手術を受けてしまいます。しかし、手術をしても助かる人と助から ない人が出てきます。では助かる人と助からない人が何故出てくるのでしょうか。その理由は、ガンに は転移するガンと転移しないガンの2種類あるのです。転移するガンをいくら早期発見、早期手術をし ても助かる確率は非常に低くなります。同じ助からないなら手術をしないで臓器を残していた方が楽な のですが、病院側は「早く見つかり助かりましたね」と言い、手術をすれば助かるように説明して手術 を受けさせます。しかし、早期発見、早期手術をしたにも関わらずガンの転移が後日発見されたという ことはよくある話です。
「つまり、転移がなければ助かる、転移があれば助からない」 (『患者よ、がんと戦うな』近藤 誠著・文藝春秋・P.188)

ガンで死ぬ場合は転移するガンに犯された時がほとんどです。先ほども書きましたがガンには「転移す るガン」と「転移しないガン」と大まかに2種類あります。極論を言えば転移しないガンならいくらガ ン細胞が大きくなっても死ぬ確率はほとんどありません(※1)。転移するガンの場合、ほとんどは死 が待っています。転移するガンは0.1ミリの大きさになるとすでに転移する能力を持っています。ガン の早期発見とはどの位の大きさのことをいうのかを皆さんはご存知でしょうか。最低でも約5ミリ以上 位の大きさにならないと発見するのは困難だそうです。ほとんどの場合は1センチ位の大きさで発見さ れるそうです。原発病巣を発見できる最低の大きさ、つまり約5ミリの大きさで見つけても、転移する ガンであれば0.1ミリの大きさで転移する能力を持っているので、もうすでにどこかに転移していま すから助かる確率は非常に低くなります。毎年、ガン検診をしていなくてガンらしき症状が出て病院 で診察を受け、相当大きなガンが見つかったとしても転移しないガンだとまず大丈夫だといえます。 アナウンサーだった逸見政孝さんは2回目の手術で3キロもの臓器を摘出されています。いざとなれば これほどの臓器を切り取れるのですからガンが少しくらい大きくなっても転移しないガンでしたら大 丈夫です。ここまで読まれた方は、すでにお分かりだと思いますが、ガンの早期発見、早期手術をす れば助かるというのはまやかし(ウソ)だということです。
「ほとんどの患者で原発病巣が1ミリ以下の時期に転移が成立しています。つまりこの実測データーか らは、原発病巣が1センチという早期発見可能な大きさになる以前に転移が成立していることになるわ けです。(中略)種々の観察結果や考察はすべて、がんが早期発見可能な大きさになる前に転移が生 じ、それ以降には生じないことを示しています。」 (『患者よ、がんと戦うな』近藤 誠著・文藝春秋・P.192)

肺ガン検診や大腸ガン検診、乳がん検診を欧米ではくじ引き割り付け試験の結果、検診をしても、し なくても死亡率はほぼ同じという結果が証明されたので今は行われていません。(「くじ引き割り付 け試験とは、多数の健常な人々を集めてくじ引き、検診するグループと放置するグループとに振り分 ける研究方法です。」(『患者よ、がんと戦うな』近藤 誠著・文藝春秋・P.165)アメリカのメイヨ ークリニックで9000人のヘビースモーカーを集めて行われた11年間にわたる肺ガンのくじ引き割り付 け試験で死亡数は検診群の方が多く、他にも同じような割り付け試験が行われましたがいずれも検診 群の方が死亡数が多いという結果でした。そのため肺ガン検診の無効性が証明され欧米では肺ガン検 診は取り止められました。同じように乳がん、大腸ガンもくじ引き割り付け試験が行われ肺ガンと同 じような結果が出たため肺ガン検診と同じように検診は取り止められました。しかし、日本ではアメ リカで肺ガン検診を止めた次の年から肺ガン検診を始めています。
1960年から1998年にかけて、日本の総人口は35%増加しています。そしてガンを除く死亡者総数は6% の増加ですが、ガンによる死亡者数は203%という著しい増加をしています。ほんとうにガンを治せる のならガン死亡数は減っていなければならないのですが、むしろ増えています。この事実は何を意味し ているのでしょうか。行政も後押ししているガンの早期発見、早期手術をしてもガンはまだ治せない ということです。治せるどころかむしろ現代医療はガン検診などの現場で1年間に長崎、広島に落とさ れた原爆の数発分の放射線量を受診者や患者に当て、後年、毎年1万3千5百人ずつガン患者をつくり出 しているのです。日本の医療現場での被曝は世界で1番多く国民1人当たりの医療被曝はイギリスの8倍 にものぼります。何故こんなに日本の医療被曝は他の国に比べ多くなるのでしょうか。『それでもがん 検診をうけますか』で近藤氏はこのように書いておられます。「放射線の検査をオーダーする内科医や 外科医のほとんどは、放射線の線量単位であるグレイやシーベルトやレムの意味や違いがわからないの です。医師は、被ばくによる危険や放射線防護・管理の実際などについて、なにも知らないのも同然で す。」(『それでもがん検診をうけますか』近藤 誠著・ネスコ/文藝春秋・P.67〜68)放射線の事を何 も知らない医師が放射線を使った医療をするのですからとんでもないことです。車の免許を持っていな い人が車を運転することと同じことを医療ではしているのです。
「原子力産業では作業従事者が、毎年5ミリシーベルト程度ずつ被ばくしていて後年白血病が生じると、 業務上の疾病として労災補償の対象になります。5ミリシーベルトというと、胃や大腸検診では1回で被 ばくする程度の線量なのです。」(『患者よ、がんと戦うな』近藤 誠著・文藝春秋・P.176)労災の対 象になるほどの被ばくを行政が後押しして毎年、受けさせているのですから、検診群の方が死亡数が多 いという結果も納得できます。健康のためと受ける検診でガンをつくってしまうという本末転倒のこと を現代医療と行政は行っています。

ほとんどの方は職場や地域に出張してくる検診車でガン検診を受けると思います。検診車のレントゲン 撮影は間接撮影でおこなわれます。そのため病院で受ける直接撮影に比べ間接撮影は放射線被曝線量は 3倍から10倍多くなります。その上、画像の画質は直接撮影に比べ悪いためバリウムの泡とポリープと の区別がつかないほどだそうです。そして間接撮影で早期発見された胃ガンは指摘された場所にはなく、 まったく別の場所にあることの方が多いそうです。アメリカでは精度が悪く放射線量の多い間接撮影 は行われていません。そのため近藤氏は「自治体や職場でおこなわれているレントゲン撮影は、ほとん ど犯罪に近いものです。」(『それでもがん検診をうけますか』近藤 誠著・ネスコ/文藝春秋・P.136) と言われています。ガンを予防できると疑いもせず行っているガン検診が、本当はほとんど効果がなく 逆にガンをつくり出してしまうという犯罪行為に近いものを行政の後押しで、どんどんすすめています。 福岡県苅田町で以前、ガン検診の中止を町長が宣言し話題になりました。その町で年約1000万円の税金 をかけ、ガン検診をしていましたが、そのガン検診でガンが発見されるのは年に4、5人です。しかし、 その一方でガンで亡くなる人が年間60〜70人。ほんとうにガン検診が有効なのかということでガン検診 を中止したそうです。朝日新聞の『くらし・ガン検診 態勢に限界』(朝日新聞・2001年6月13日付朝刊) にも「『異常なし』の診断は、必ずしも『1年間の健康を100%保証する』お墨つきとは言えないらしい。 検診でがんを早期発見できた人がいる一方、『異常なし』と言われた数ヶ月後に末期の病気が見つかる 不幸な例もある。なぜ病気が検診をすり抜けてしまうのか。」と書かれています。ほんとうに高額の税 金をかけて行うだけの価値があるのかどうかもう一度検討していただきたいものです。
「がん検診で救命効果が認められるという証拠はない」 (『それでもがん検診をうけますか』近藤 誠著・ネスコ/文藝春秋・P.67)

面白い話というと語弊があるかもしれませんが『東洋の智恵は長寿の知恵』(渡辺昇一・石原結實共著・ PHP研究所・P.54)に書かれていましたので紹介します。「日本のガン治療・ガン研究の最先端といえば 、東京の築地にある国立がんセンターです。昭和37年に設立されて以来、8人の先生が総長になっていま す。その7代目までの総長のうち5人までがガンで死んでいます。国立がんセンター、つまり日本で一番 ガンの研究の進んだところの、本当に偉い先生7人のうち5人がガンで亡くなっている。現代医学の現状は そんなものなのかもしれません。」日本のガン治療研究で最先端の病院の総長のほとんどがガンで亡くな っているということはガンを治すことはできないということで、ガンの早期発見、早期手術をしてもムダ ということではないでしょうか。「乳幼児検診、学童検診、成人病検診、老人病検診と検診大はやりであ る。これほど検診を行っている国は世界中何処にもない。それでも実効が上がっているかというと全然上 がっていない。例を老人の胃癌の検診に取って見ると、通知が各家庭に配られて、そのためわざわざ病院 や開業医を訪れるのは一割で、その一割のうち本当に胃癌が発見されるのは百人に一人であるいう統計が あるから、千人に一人の発見率でしかない。この検診を行うためには上は厚生省から始まって、各都道府 県の保険部などと言われるところから、各自治体及び保健所などに配布される指示は膨大なものであろう し、前途の如く各家庭に配布される葉書などの費用などを含めればまさに壮大な無駄使いと言える。」 (『患者に言えないホントの話』柴田二郎著・新潮社・P.70)有効でもないガン検診に膨大な税金を掛け 病院に患者を斡旋しているという感じです。検診は国民の健康のためではなく医者の懐の健全性と役人の 仕事を保つためにあるようです。医療費の個人負担増加問題もこのようなムダな検診を止めると解決して しまうのかもしれません。
「どの臓器でも、がん検診が有効という証拠がないこと、つまりがんを早期発見して治療しても死亡が減 らなかった」(『患者よ、がんと戦うな』近藤 誠著・文藝春秋・P.185)

ガン検診を受けても受けなくても死亡率はほとんど同じか、むしろ検診する方が死亡する確率が高くなる のなら検診を受けない方がいいのではないでしょうか。今回は放射線のことを主に書きましたが、ガン検 診での事故は放射線だけではなく、バリウムや内視鏡での事故もたくさん起きています。百害あって一理 なしのガン検診は受けないで下さい。


2002年8月
 
 
 
エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
引用・参考文献
『患者よ、がんと戦うな』近藤 誠著・文藝春秋
『それでもがん検診をうけますか』近藤 誠著・ネスコ/文藝春秋
『かしこい!?患者学』田辺 功著・朝日新聞・2002年4月6日付朝刊
『くらし・ガン検診 態勢に限界』朝日新聞・2001年6月13日付朝刊
『東洋の智恵は長寿の知恵』渡辺昇一・石原結實共著・PHP研究所
『患者に言えないホントの話』柴田二郎著・新潮社


※1 大きくなれば症状が出るので手術なり抗がん剤なりの処置をしますので死ぬようなことはあまりありません。
注・ここでいうガン検診とは集団検診や人間ドックなどで、無症状の人におこなう ガン検診のことで、ガンらしき症状がある人が受けるガン検診のことではありません。 (『それでもがん検診をうけますか』近藤 誠著・ネスコ/文藝春秋・P.19)

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