− 石けんの安全性 − 

 
「また、文章がやや自己中心的で、自社の石鹸製品について100%の安全・無害を保証できるはずもないのに (そんな製品をおおよそ私は知りません)『100%安全でなければ牛肉(牛乳)を食べてはいけない云々』であ るとか、石鹸にもよい面と同時に悪い面(最近議論になっている石鹸のアルカリ性という性質と脱脂力の強さ による弊害など)があるのに、それらの情報提供はせずに『いい面も悪い面も公開しなくては市民に選択の自 由はない云々』と言ってみたり、、、。」(小社掲示板より)
私は狂牛病(BSE・牛海綿状脳症)対策で国はあたかも100%安全かのように発表していることに対して100%安全 ではないと、100%安全説に対して釘を刺したことで皆さんからお叱りを受けているのに、「100%の安全・無害を 保証できるはずもないのに」として、小社の商品のことを挙げて「100%安全保証できる製品はない」と、また 叱られました。このお叱りはお門違いで検査後の牛肉をあたかも100%安全かのように発言している国に対して されることで、私に対して言われる事ではないように思います。特に狂牛病(BSE・牛海綿状脳症)は他の安全性 云々と少々違い、感染すれば100%死が待っています。そのため、「安易に安全というべきではない、危険性 の可能性はある」という趣旨の発言をしました。また、私は牛肉が100%安全でなければ食べてはいけないとは 言った覚えはありません。今、私たちが食べるものや使うもので100%完全に安全と言えるものは残念ながらあ りません。そのため、一般に市販されているものに比べ出来るだけ安全なものを小社は販売しようと努力して います。また、石けんを100%安全と主張しているが責任はとれるかという事ですが、地球上に生まれてきた生 命のすべてに死が訪れること以外に100%を保証できるものはありません。そのため私は石けんが100%安全だと 発言した覚えはありません。「石鹸にもよい面と同時に悪い面(最近議論になっている石鹸のアルカリ性とい う性質と脱脂力の強さによる弊害など)があるのに、それらの情報提供はせずに」と言われていますが、小社 は石けんの不利な点、例えば、石けんは水に溶けづらいことや、洗濯物に油くさい臭いが残ること、液体石け んは合成洗剤よりもカビが発生しやすいこと、石けんは万能ではないことなど石けんの欠点情報を小社のホー ムページでは提供しています。だから、いい面も悪い面も開示しているつもりです。

最近、石けんが体や環境に悪いかのようなことが小社の掲示板やネット上に書かれているのをよく見かけます。 それほど石けんは体や環境に悪いのでしょうか。日本で発売している合成洗剤が原因で何人か死者が出たこと は知っていますが、約3000年の歴史があると言われている石けんで死者が出たということは聞いたことがあり ません。人類の歴史で石けんを何千年か使ってきて今まで肌や体、自然環境にトラブルが起きなかったものが 合成洗剤や化粧品、農薬のように合成化学物質で作られたものが出現し、その毒性で髪や肌、自然環境にダメ ージを与えたため、再度、石けんを使用した場合にトラブルが起こるように思います。石けんは有機物が合成 洗剤よりも多いためBODが上がり水中の微生物に悪影響を及ぼし環境に悪いと合成洗剤擁護派は主張しておられ ますように、例えば、石けんを使用する家庭が多くなり大量の有機物が川に流れ出る環境が生まれたとします。 昔なら、まったく問題は起きなかったであろうことも現在では問題になる可能性も否定できません。しかし、 合成洗剤よりも石けんの有機物が多いため水中の有機物を分解できず川の水が汚くなるとすれば原因は石けん ではなく現在は他の要因によるものと私は考えます。合成界面活性剤(下水処理場で完全に分解されていない ため川水に含まれている)や農薬で水中の微生物が弱ったり死んだりしている上に、河川改修などで微生物の 住処がなくなり有機物を分解する自然浄化能力を失った川になってしまったところへ有機物の多い石けんの排 水が流れ出たため有機物が分解できなくなることが起こる可能性は大です。しかし、その原因は自然環境を人 間にとって見た目がきれいとか、洪水に対して安全性の高いものに変えたためです。そのような環境が石けん を一時的に分解できない状況に陥らせてしまう可能性もあります。そのことが石けんがいかにも自然環境に悪 いかのような印象を与えることもあるかもしれません。しかし、家庭でも合成洗剤から石けんに変え た場合、やはり、色々とトラブルが発生します。しかし、そのトラブルは一時的で永遠には続きません。それ と同じように川の自然浄化能力が合成洗剤や農薬で衰えているとしても石けんは毒性がないので石けんを使う ことで微生物が再び多くなり浄化能力は高まりトラブルは回避できると思います。石けんには3000年以上人類 が使用してきたという歴史があり、もしも、石けんが人や自然環境に害を及ぼすものであればすでにこの世か ら姿を消しています。(昔は経済的強者があまりいなかったため、悪い物でも良いというように情報をねじ 曲げたりはできなかったので、人々の使用感が絶対的な評価になります。) その人々の評価がよかったため、現在もまだ多くの国で石 けんを使用していますし、合成洗剤擁護派も科学的と信頼している合成洗剤メーカーでさえも製造していると いうことは安全なことの証です。その実績が証明しているように石けんは洗浄剤の基本となるものであり人類、 動物、植物、微生物などの自然環境に一番適している洗浄剤だと確信しています。
「どんな時代が来ても、本当の原点というか、中心というものは、常に一定であり、不動であり、不変である と思うんです。」(『わら一本の革命』福岡正信著・春秋社・P.28)

PRTR法(有害汚染物質の排出と移動の記録)という法律が日本にもあります。この法律では人の健康や動植物 の生息に悪影響を及ぼすおそれがある有害化学物質を製造・使用する常勤者21名以上の事業者は行政機関に自 ら届け出る義務が課せらています。(アメリカ、カナダ、イギリス、オランダ、オーストラリアでは早くから 法制化されている)
下記の合成洗剤の成分を有害化学物質として国が指定しています。

●アルキルベンゼンスルホン酸およびその塩=洗濯用合成洗剤に使用
●ポリオキシエチレンアルキルエーテル=洗濯用、台所用、シャンプーに使用
●N・NジメチルアミンNオキシド=手が荒れないと宣伝している台所用洗剤に使用
●ビスジメチルアンモニウムクロリド=洗濯用の柔軟剤に使用
●ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル=主に工業用
●ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル=主に工業用

これらの化学物質を有害とした根拠は国の化学物質管理センターと横浜国立大工学部エコケミストリー研究会 のデーターを元に考えられています。そのデーターによりますと水生生物への毒性は直鎖アルキルベンゼンス ルホン酸ナトリウム(LAS)とポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)の毒性はダイオキシンと同等のA ランクに指定されています。ビスジメチルアンモニウムクロリドは洗濯の時に合成洗剤を使用されている方々 のほとんどが同時に使われている柔軟剤の成分ですが、この毒性はダイオキシンよりも強い特Aにランクされ ています。家庭で一番使用されている合成洗剤の成分はこの3種類です。以前、ダイオキシンがほうれ ん草に付いているという報道がされたことで裁判にもなりましたが、そのダイオキシンと同等の毒性の合成洗 剤で食器を洗えば食べ物と一緒に食器に残留しているダイオキシンを体に取り込んでいることと同じ事になり ます。このように危険な合成洗剤を安いからとか、使いやすい、有名だからとかの理由で買い、使うことで健 康や環境を害することになります。わざわざお金を払ってまで健康や環境を冒すことはないと思います。
その点、石けんは約3000年以上の歴史があり人体や微生物などの生物、そして自然環境への安全性は歴史が証 明しています。毒性を多くの国が認めた合成洗剤を止めて石けんに変える ことが自分たちの健康と環境を守ることになります。便利さのみを強調したコマー シャルだけを流し使用を促す大手合成洗剤メーカーのコマーシャルや、ウソやごまかしの多い合成洗剤を擁護 する人たちの言うことに騙されないようにして下さい。私に石 けんを安全と言っているが責任は取れるかと掲示板で発言された方がいますが反対に合成洗剤の有害性を世界 が認め、法律までつくって使用量を抑制しているというのに合成洗剤を安全と発言していることに対して責任 は取れるかと、お聞きしたいと思います。それにしてもこのPRTR法は2001年4月から実施されていますが、国 民のほとんどが知らないということには問題があります。ダイオキシンと同等の毒性があるものを国民は知ら ずに使っています。国はこの法律の存在、合成洗剤の毒性をもっと積極的に国民に啓蒙することが国民の安全 と財産を守る義務のある国の責務だと思います。しかし、この法律も国民の健康や自然環境を考えた法律では なくOECD(経済協力開発機構)の要請に基づいて経済で日本が孤立しないためにつくったように思います。こ の法律をすでに法制化している他の国に対して日本も削減していることを示すためにつくっただけの法律とい う証拠は、この法律の存在を積極的に国民に知らせていない、罰金も20万円と安いなど有害化学物質を製造・ 使用して利益を得ている企業に迷惑があまりかからないように配慮したことでも分かります。
「結局、人間が、その知恵と行為でもって、何か悪いことをする。悪いことをしておいて、それに気づかない ままに放っておいて、その悪いことをして結果が出てくると、それを懸命に訂正する。そして、その訂正した ことが効果をあげると、いかにもそれが価値あるりっぱなもののように見えてくる、というようなことを、人 間はあきもせずやっているわけです。」(『わら一本の革命』福岡正信著・春秋社・P.25)

万が一、石けんや石けん水を飲んでしまっても胃酸により油と塩になり体には害を与えません。肌に残留した としても体から分泌される皮脂や汗などの酸性物質で中和されアルカリ度を失うため肌に悪影響はありません。 しかし、合成洗剤は胃酸では分解できませんので体に害を及ぼし、最悪の場合、死に至ることがあります。服 や肌に残留している合成洗剤は肌から浸透して直接、毛細血管に入り体中を巡りからだ内部に悪影響を与えま す。肌から取り込む合成洗剤は直接、血液に入るという点では口から取り込む合成洗剤よりも数倍も危険性は 高まります。
私が子供の頃、洗浄剤はすべてが石けんのみでした。その頃の事を知っている私にとって石けんは決して人体 や環境には悪影響を与えないということを身を以て知っています。合成洗剤は誕生してまだ50年足らずで1世紀 にも充たない実績しかありません。そのため安全性は未知数だといえます。 過去の実績が証明している石けんは限りなく100%に近い安全性は保証できると思いま す。



エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
2003年3月
 
 
 
引用・参考文献
『わら一本の革命』福岡正信著・春秋社
『シンポジウム“あなたはどっち?”より』太陽油脂ホームページ
『アイシス・ラテール 2001年5号』(株)アイシス
『せっけんシャンプー快「髪」読本』石井妙子 著・三五館
『学校給食と洗浄作業・合成洗剤から石けんへ』(自治労安全衛生対策室編・労働基準調査会
『学校給食から合洗が消えた・福岡市立小学校合洗追放のあゆみ』
福岡市現業労組教委第2支部石けん会議・1998・3・1発行
エコロジカル・ヘルシーショップ三友 掲示板

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