紫外線が多くなる季節になりました。それに合わせるように紫外線と日焼け止めに関する特集がTVや本などで
増えています。しかし、その中で最近は紫外線を悪いものとしての特集が多くなっています。そのためか最近
は小さなお子さんにまで日焼け止めクリームなどを使っているお母さんがおられるようです。小さなお子さんに
日焼け止めクリームを塗られているお母さんがいわれることに必ず、フロンガスでオゾン層が破壊され紫外線
量が増えオーストラリアで皮膚がんが増えているためにオーストラリアでは小さいお子さんに紫外線を防ぐグ
ッズを身につけさせ紫外線を防いでいるということをTVや雑誌で見たため、というのが圧倒的に多い。実際に、
日本のある幼稚園では入園時に紫外線をカットする素材で出来ている遊び着、水着、首筋まで隠れる帽子を購
入することを義務づけているそうです。その幼稚園の園長さんがオーストラリアで行われていることを参考に
されたそうです。(『紫外線カット子どもにも』2004年5月2日付朝日新聞)
確かに紫外線の量は日本でも以前に比べ10%くらい増えているし、紫外線は皮膚がんの原因の一つですが、オー
ストラリアでおこなわれていることをそのまま日本で受け入れ恐怖心を煽っていいのでしょうか。オーストラ
リアで皮膚がんに罹りやすい人はオーストラリアに住んでいる白人です。現地に住んでいる日本人などの黄色
人種や原住民のアボリ人が皮膚がんに罹る率は白人に比べ150分の1です。要するに、黄色人種や原住民は10万
人に5人の割合で皮膚がんになりますが、白人では10万人に600人です。(『化粧法の常識のウソ』戸田 淨著・
青春出版社・P.57)
オーストラリアは元々、日照量の少ないイギリス出身の白人がつくった国です。日照量が少ない地
域の人達の肌は紫外線を受け入れやすくなっています。しかし、日本人の肌は白人の肌に比べ紫外線をあまり
受け入れないようにできています。確かに紫外線の量も増えてきていますが、肌の違いが皮膚がん発生率の最
大の違い(原因)です。それをオーストラリアでおこなわれているといってそのまま日本に取り入れるのはど
うかなと思います。食生活を例に挙げると日本食よりも欧米食がいいとして食生活を真似、日本人が肉などの
酪農食品を多く摂るようになりました。その結果、胃がんよりも大腸がんや乳がんなどが増え、それも死亡原
因のトップになるくらい、多くの人ががんで亡くなっています。
食生活の例と同じように、オーストラリアの場合は紫外線の影響だけではなく白人という人種の違いでオース
トラリアでの皮膚がんの発生率が高いのです。人種の違いや気候、地理的な違いを考慮に入れないでただ真似
をするのは恐怖心を植え付け、紫外線カット商品を製造・販売する企業を儲けさせるだけで一般の国民には何
の利益も生みません。
「チャイルド本社(東京)は幼稚園や保育園向けに今シーズンから、首筋を
日差しから守るたれ付き帽子を扱い始めた『テレビなどで有害紫外線が取り上げられて、園や保護者からの要
望が強まった』(商品開発室)。学研(東京)は5年前から販売するが、『売上は約7倍』という。」(中略)
「帽子は今年に入って約300個が売れ、生産が追いつかない状態」
(『紫外線カット子どもにも』2004年5月2日付朝日新聞)
同じ紫外線の仲間で家電や携帯電話などから発せられる電磁波の有害性はあまりテレビや雑誌などで取り上げ
られません。家電や携帯電話の有害性をマスコミが取り上げるとそれらを製造・販売する企業の売上に影響す
るため商品の有害性が隠されています。テレビや新聞、雑誌なども家電メーカーや携帯電話企業からの広告収
入が経営の大きな柱なので、広告をテレビ、雑誌、新聞に載せる企業の製造・販売する商品の有害性を公
表することは、その広告主を失うことを意味します。そのために家電や携帯電話から発せられる電磁波の有害
性は隠され、利便性や有益性だけが強調されてテレビや新聞の広告欄を賑わしています。太陽から出る紫外線
は企業が製造販売しているのではなく太陽が発していますから紫外線の有害性をテレビや新聞、雑誌などが取
り上げても企業の製品を批判することになりませんし企業も被害を受けません。むしろ、企業にとって紫外線
カット商品が売れるのですからビジネスチャンスとなり有益になりますので紫外線の有害性は大々的にマスコ
ミなどで報道されます。
現在、日本に降り注がれている量とまったく同じ量の紫外線が企業のつくっている製品から発しているとした
ら、これほど紫外線の危険性がマスコミで取り上げられることはないでしょう。むしろ、「この程度の紫外線
量で皮膚がんになることは考えられない」などという報道がテレビや新聞で喧伝されると思います。
「たとえば、牛乳が健康におよぼす悪影響は医療業界のあいだでは数年前か
ら広く知られているにもかかわらず、メディアではまず取り上げられない。アメリカ酪農組合の広告で、毎年、
利益をえているからだ。出演料をもらって、広告の中で『ミルクの口ひげ』をつけているのに、私生活では豆
乳しか飲まないという有名人の偽善について、考えていただきたい。」
(『健康ビジネスで成功を手にする方法』ポール・ゼイン・ピルツァー著・白幡憲之訳・
私には夢がある・P.51)
実際に皮膚がんは増えていますが、日本での皮膚がん増加は高齢化が第一の原因とされています。オーストラ
リアで皮膚がん発症率の一番高いクイーンズランド州でも高齢化が皮膚がん増加の原因とされています。実際
に某製薬メーカーのホームページに大学の皮膚科学の教授が「オゾン層破壊での地表に降り注ぐ紫外線の増
加は微々たるもので、ほとんど影響はない」と書かれてれています。皮膚科学の教授も言われているように紫
外線の増加はわずかだとしたら、私たちが幼なかった頃とあまり変わらないということです。私たち
は毎日外で遊んでいたし、紫外線対策はまったくしていませんでしたから夏には真っ黒になっていました。そ
れでも同年代で一緒に遊んでいた者が皮膚がんになったとか死んだとかいうことは聞いていません。
皮膚がんになる要因として小児期からの習慣的日光暴露があげられますが、今の40〜50代が小児期の時代より
も外で遊ぶ時間が激減している時代にこれほど紫外線に神経質になる必要はないように思います。それよりも
UV化粧品に含まれている発ガン性の成分や環境ホルモンなどの有害化学物質が小児期から体に吸収される危険
性の方が紫外線の危険性よりも影響は大きいと思います。
アメリカではUV化粧品の使用量が90年代より急激に増えるとともに、含まれている成分による皮膚がんも急増
しました。
(『続どうしても化粧したいあなたに』船瀬俊介著・三一書房・P.151)多くのUV化粧品に使用されている紫
外線吸収剤のオキシベンゾンが皮膚アレルギーを起こす確率は1万人に200人だそうです。その上環境ホルモン
の疑いもあります。体を守ろうとして塗る化粧品でがんやアレルギーを起こしては元も子もありません。特に
小さなお子さんの肌は弱いのでできるだけ有害化学物質を含む化粧品は使わないようにして下さい。
メーカーは製造している商品を売るために、その商品を使わなければ危険を防げないかのような生活環境の危
険性を強調しますが、自社(メーカー)商品の危険性に関する情報は一切出さないのです。そのために消費者
は危険にさらされます。紫外線の危険性よりもUV化粧品の危険性の方をマスコミで流すべきです。
日本のHIV(エイズ)感染者のうち、国内で感染した人の割合は77.9%で、海外での感染者より多いそうです。
この数値をご存じの若いお母さんはおられるのでしょうか。紫外線の危険性よりも性の若年化がすすんでいる
日本ではむしろHIVに感染する危険性や、食品や化粧品に含まれている発がん物質の危険性を知る方が重要だと
思います。紫外線のことは良く知っていても、HIVの感染率や食品や化粧品に使われている成分の危険性は知ら
ないと言われる方は多いと思います。
「この皮ふ癌の急増は過去10年の間に急増したサンスクリーン(UVケア商品)
の使用が原因とみるべきです。一九八〇年には、サンスクリーン商品の売り上げは約一億ドル。それが、九〇
年度には四億ドル(約五五〇億円)にもたっします。」
(『続どうしても化粧したいあなたに』船瀬俊介著・三一書房・P.152)
食生活の良し悪しも皮膚がんの原因のひとつです。昔のようにご飯(米)を中心に野菜や魚などを食べていれ
ばがんにあまり罹らず抑制もできますが、ご飯(米)をあまり食べずに栄養を摂るためにとおかずを中
心に食べる、それも生野菜に油の固まりであるドレッシングなどをかけたものやハムや卵、肉というような動
物性食品を多く摂る食習慣が悪いのです。イギリスは寒く穀類があまり出来ないため肉や乳製品を多く摂る食
習慣をイギリスから移民した人たちがオーストラリアでも同じ食習慣をしているのも一つの要因だと思います。
毎日30品目を食べることがバランスの良い食事と思われている方は多いと思います。これも大間違いなのです。
今の栄養学の指導を受けて、その指導に従った人たちにがんや生活習慣病が多いのです。タンパク質が重要と
して動物性食品を多く摂る欧米風の食事を良しとしてひろめた栄養学に従っていたらがんや生活習慣病になり
やすくなります。この栄養学とはまったく反対に、タンパク質は全く摂らず、青汁だけで健康に10年間過ごし
た人もいるそうです。人間は思ったよりもタンパク質は必要ないようです。
ご飯や豆などの穀類を約6割、野菜、海草類を約3割、肉、魚、卵、乳製品などの動物性食品を約1割がバラン
スの良い食事といいます。このような食事ががんや生活習慣病を防ぎます。今の栄養学は科学的根拠に基づい
ているのではなく、多くのものを消費させるために(特に酪農食品を)経済的根拠に基づいているのです。騙
されないようにして下さい。
「現代人は『何でもバランスよく食べる』ことを美徳としていますが、これ
は人間の生理と食性を無視した考え方です。一九五六年にアメリカ農務省が発表した四大食品群
(第一群=肉、魚、卵 第二群=乳製品 第三群=野菜と果物 第四群=穀物)というのは、四大食品業界の
利益確保のために考案されたスローガンです。農務省の使命は国民の健康管理ではなく、すべての農産物の在
庫一掃です。そのために栄養士を利用して、国民がバランスよく様々な食品を消費するためのスローガンを発
表したというわけです。」
(『スリムになって若返る7つの発見』ハービー・ダイヤモンド著・弓場 隆訳・青春出版・P.190)
降り注ぐ紫外線を防ぐのもいいのですが、それよりもフロンガスをこれ以上増やさない努力をすることはもっ
と重要です。
特定フロンはオゾン層を破壊するとして全廃することになっています。そしてオゾン層を破壊しないとして代
わりに登場したのが代替フロンですが、この代替フロンもオゾン層を破壊することが最近わかってきました。
代替フロンのオゾン層破壊力は特定フロンに比べ小さいのですが、その代わり二酸化炭素に比べ1300倍の温室
効果があります。代替フロンを使用したパソコンのほこり飛ばし用スプレーにも規制はなく野放し状態です。
現代社会ではなくてはならないエアコンや冷蔵庫などに使うのならまだしもパソコンのほこり飛ばし用スプレ
ーに代替フロンを使う必要が本当にあるのでしょうか。オゾン層も破壊し温暖化を促進するこの代替フロンを
必需品以外にはできるだけ使わないようにすることです。
皮膚がんや日焼け止めに関することは医療業界や化粧品メーカーの売上が上がるためマスコミでかなり扱われ
ますが、しかし、企業にとって不利な代替フロンに関することはほとんど取り上げられません。日本では企業
の売上を守るために商品の有害性のことはほとんど表に出ません。
以上のように紫外線にあまり神経質になることはありませんが、紫外線で皮膚がんにまったくならないという
わけではありませんので真っ赤になるほどの日焼けはよくありません。普通に常識ある課外活動をして正しい
食事をしていれば日本人にとって紫外線は恐いものではありませんので小さなお子さんにはUVクリームなどの
化粧品よりもつばの広い帽子などで防ぐようにして長時間、夏の暑い時期に外で遊ばさないよう気を付けるく
らいで十分だと思います。小さいころに外で遊ぶことは外にいる微生物を体に取り込んで体の抵抗力つけたり、
骨の生育のためにもいいことなので思いっきり遊ばせてあげて下さい。
エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
2004年6月