− 大手企業に甘い公的機関 − 



先日、保健所の職員が来られ、小社がインターネットで販売している「カイカイナイト」と、その商品紹介文が薬事法違反にあたるとして販売を中止するように指導を受けました。しかし、このカイカイナイトは1回使用することにより、ほとんどの方の水虫が改善されてしまいます。その上、説明書通りの使い方をすれば、副作用などの問題も起きません。とても良い製品を「良い」と紹介して何が悪いのでしょうか。実際に病院などで処方する水虫の薬は、完治するまでに時間もかかり、治りも良くありません。このように治らない薬でも薬として認可されれば治ると表現することができ、薬事法違反にはなりません。おかしな事です。

このカイカイナイトを使用したら改善するのは事実なので、小社はウソをついていません。良くならないのに良くなると表現すれば犯罪でしょうが、良くなる物を良くなると表現出来ないということ自体が間違っています。もしも、カイカイナイトが薬事法違反品ならば、大手企業の商品もカイカイナイト以上のごまかしを堂々と行い、厚生労働省や保健所などはそのことについて改善などの指導をほとんどしません。公的機関は大手に対して本当に甘い。そのような事を少し書いてみます。



1. 大手合成洗剤メーカーが販売している食油がありますが、この食油には特定保健用食品(トクホ)の認定マークがついています。しかし、この食油の主成分ジアシルグリセロールには発ガン性の疑いがあり、厚生労働省は大手合成洗剤メーカーに追加試験をするように要請しています。その追試の結果がまだ出ていないにもかかわらず、内閣府の食品安全委員会はジアシルグリセロールを使ったマヨネーズにも特定保健用食品(トクホ)を与えています。

「厚労省審議会の際に参考人として意見陳述した疫学や毒性学の専門家は『○王が提出したデータは発ガンを促進させるという疑義に対し、それを否定するデータとしては極めて不十分』」「『(ジアシルグリセロールを低濃度だけではなく)高濃度でも検討してみて、安全なレベルを明らかにすることが大切』としている」(ニッポン消費者新聞・2003年9月5日メールマガジン)というように安全性のハッキリしていない食品に対して特定保健用食品(トクホ)を与えるべきではありません。理由は、食油はほとんどの方が毎日摂取しますし、香料や着色料などの食品添加物のようにほんの少し添加されているものとは全く違い、主成分ですから量が違います。製品のほとんどが発がん物質(疑い)ですから、より危険度も他の添加物より増します。もしも、発ガン性があるとしたら多くの人に影響が及びます。健康のためにとせっせとこの食油を使い、がんに罹ったところでアスベストと違い、何が原因でがんになったかを特定することはほぼ無理で、消費者は泣き寝入りするしかありません。しかし、メーカーにとっては痛くも痒くもありませんので、使った消費者が損をするだけです。泣き寝入りしないためにも疑いのあるものは使わないことにこしたことはありません。

このように主成分に発ガン性の疑いがあるにもかかわらず、食油の製造・販売元である合成洗剤メーカーは追試にまだ着手していないそうです。小社に保健所が指導したようにこの食油の製造・販売元の合成洗剤メーカーに厚労省が早く追試をするように催促してもよさそうなものですが、一向にその様子は見られません。

特定保健用食品(トクホ)とは、「食生活において特定の保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品」(厚生労働省ホームページより)とあります。しかし、この食油を摂取して「当該保健の目的が期待できる」か疑問です。アメリカの消費者団体「一般の人々の利益を守る科学センター」が、この食油の主成分ジアシルグリセロールの機能が明らかではないとして体重増加、脂肪が減らせることには疑問としていることを表明しています。そして、日本の医師の中にも同じようにこの食油の機能に疑問符を付けている方もおられます。

この食油にはもう一つ問題があります。日本消費者連盟の2004年11月17日付消費者レポートによると、「国民生活センターの商品テストで、健康志向をうたう食用油は一般的なサラダ油(無添加)より低い温度で発火し、発火までの時間も短いことがわかりました」と書かれています。この食油には「発ガン性の疑いがあり」、「機能にも疑問があり」、「火事にもなりやすい」とんでもない食油です。このような食油に対して厚生労働省や保健所はまったく指導をしません。そもそもこのような食油に対して特定保健用食品(トクホ)の認定マークを与えること自体が間違っています。カイカイナイトの問題よりも悪質とは思われませんか。その悪質な商品が野放し状態です。これは政官財の癒着があるからこそできることです。大手メーカーのためにお金まで出して実験の被験者になる必要はありません。この食油を止めることこそが健康の第一歩です。



2. ノーベル医学生理学賞を選定することで有名なカロリンスカ研究所が、「インターフォン研究」と称した研究で、携帯電話の電磁波は脳腫瘍などのリスクを高くする、と2004年10月13日に発表しました。ヨーロッパなどでは、携帯電話の電磁波は危険ということで16歳以下の子供は携帯電話を使わないように指導していますが、日本では天下り先の欲しい官僚や政治献金の欲しい政治家、研究費の欲しい御用学者が企業を守ろうとして電磁波は安全と発言し、メーカーは子どもに使うように勧めています。

もしも、カイカイナイトが携帯電話と同等の危険な商品だとしても、携帯電話の使用者数からして携帯電話での被害の方が大きくなります。総務省の電波環境課は、月刊誌『テーミス』の取材に対して「携帯電話を自主的に使わないとするのは個人の判断」と答えたそうです。個人が判断をするためには判断材料が必要となりますが、郵政省など国の機関は携帯電話は安全と新聞などで発表していますし、携帯電話が危険とする記事や報道はほとんどありません。実際にカロリンスカ研究所の「インターフォン研究」のことを日本で報道したのは月刊誌『テーミス』だけだそうです。このような状況で判断はできません。国民に判断材料を与えないでおいて「携帯電話を自主的に使わないとするのは個人の判断」とはいかがなものでしょうか。携帯電話の使用がこのまま野放しになれば、第二のアスベストになりかねません。カイカイナイトの問題よりももっと重要で急を要する問題だと思います。政官財の癒着の構造がここにも見られます。



3. 有害な化学物質を削減するために法制化されたPRTR法(有害化学物質の環境への排出・移動を把握する制度)で、以下の6種の界面活性剤が第一種指定化学物質とされ、削減対象になっているは皆さんはご存じだと思います。

アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩(直鎖型)、N・NジメチルドデシルアミンNオキシド、ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド、ポリ(オキシエチレン)アルキエーテル、ポリ(オキシエチレン)オクチルフェニルエーテル、ポリ(オキシエチレン)ノニルフェニルエーテル

以上6つの界面活性剤は、「人の健康を損なうおそれ、または動植物の棲息もしくは生育に支障を及ぼすおそれがあるもの」とされています。大手合成洗剤メーカーの洗濯用コンパクト洗剤には、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム・ポリオキシエチレンアルキルエーテルとPRTR法で第一種指定化学物質に指定された化学物質を2種類も使用しています。その他、一般に売られていますほとんどの合成洗剤にもPRTR法で指定された界面活性剤が使用されています。「人の健康を損なうおそれ、または動植物の棲息もしくは生育に支障を及ぼすおそれがあるもの」として削減対象になっている有害化学物質を国や県、市の公的機関で使用することはPRTR法の趣旨に反する行為です。しかし、ほとんどの公的機関ではPRTR法で指定された合成化学物質を使用しています。それもそのはずです。このPRTR法のことをほとんどの国民は知らないのですから。公的機関で働く人たちも国民の一部です。国民に知らせていないということは、公共施設で働いている公務員の中には合成洗剤に有害な化学物質が使用されていることを知らない人もいると思います。ひょっとしたら、環境省でもPRTR法で指定された成分を含む合成洗剤や殺虫剤、医薬品、化粧品、農薬を使っているかもしれません。

そもそも、このPRTR法はOECD(経済協力開発機構)の要請ではじめたことですが、国は天下り先としてのメーカーを守るために法制化はしたくなかったはずです。しかし、国際化の中、日本だけしない訳にはいかず、仕方なく法制化したのだと思います。法制化したPRTR法の存在を国民に知らせないのは、合成洗剤メーカーの売上が下がり、不利になるためと考えるのは不自然でしょうか。がんの一種「中皮腫」で今、世間を騒がせているアスベストもPRTR法で削減対象になっています。アスベストのように危険で有害なものを削減するのがPRTR法です。削減を効果的にすすめるために国や保健所は、このPRTR法の存在を国民に知らせ、できるだけ有害なものを使わないように指導することが必要です。合成界面活性剤の排出量は企業に比べ、家庭から排出される量の方が圧倒的に多いのですから、国や保健所は国民や市民にPRTR法のことを伝える責任があると思います。カイカイナイトよりも有害な化学物質が売られているのですから、小社にカイカイナイトの販売を中止させたように、小売店にPRTR法で指定された商品をできるだけ売らないように指導すること、これも国や保健所の大事な仕事の一つではないでしょうか。ここでも政官財の癒着の構造が見られます。



4. テレビコマーシャルなどで弱酸性の合成洗剤が肌に優しいと宣伝していますが、大阪大学や九州大学など8大学での実験で皮膚刺激指数は、「危険品」という結果が出ています。コマーシャルなどで騙されて使用する人がカイカイナイトの数万倍以上は確実にいるのではないでしょうか。「危険品」を使うのですから被害者も多数出ると思います。実際に老人介護施設で乾燥肌などの被害が出ています。このように皮膚刺激指数が危険品とされているのですから、保健所もカイカイナイトの事で小社に指導するのと同じようにメーカーなどに表示やコマーシャルなどを改善するよう合成洗剤メーカーに指導をすべきです。その上でメーカーが製品の改良をするまで弱酸性の洗剤は、「危険品」として国民にできるだけ使わないように指導すべきです。「危険品」を肌に優しいと広告しているのですから、一種の詐欺行為です。カイカイナイ問題よりも悪質です。



5. 魚や肉を掴んだり、ふきん代わりにと蛍光増泊剤で染めてある軍手やタオルをかなりの調理施設が使用しており、なかにはそれらを蛍光増泊剤が添加してある合成洗剤で洗っている施設もあります。また、一部の大きな総合病院では、食器を洗う時に蛍光増泊剤で染めてある軍手を使用しています。このような行為は食品衛生法違反になります。しかし、保健所は発ガン性の疑いのある蛍光増泊剤のことも徹底して指導されていません。カイカイナイト問題の指導以前に、危険で食品衛生法に触れる蛍光増泊剤の件を先にしっかりと指導すべきです。それにしても蛍光増泊剤の発ガン性の有無は、いつになったらわかるのでしょうか。蛍光増泊剤を大手メーカーのすべてが使用しなくなった時点で発ガン性の有無がわかるのでしょうか。



以上、書きましたように国や保健所は、大手企業の作る製品がどんなに悪くてもほとんど指摘しません。ある最大手のパンメーカーは、中小のパンメーカーが発ガン性があるとして使用を自粛している添加物、「臭素酸カリウム」を使用して食パンを作っています。自社のパンがよく売れるように、という理由だけで発ガン性のある添加物を使用しています。消費者の健康よりも自社の売上しか見ていません。このような大手企業を守ろうとしているのが国です。天下り先の欲しい官僚や政治献金の欲しい政治家、研究費の欲しい御用学者が企業を守るためにごまかしやウソを平気でつきます。



小社はカイカイナイトの販売を中止させられましたが、大手メーカーのものであれば有害であっても商品の販売を中止させることはまずないでしょう。メーカーの売上げを減少させたくないために上記しましたようなことを国民に知らせていないません。国は、有害なものを自分たちにとって都合の良いように使い分けします。大手メーカーの売上げに貢献出来るものは盛んにマスコミを利用して喧伝します。例えば、電磁波の一種である紫外線です。紫外線は、メーカーが製造、販売しているものではないため、有害性を国民に知らせてもメーカーの売上げが減少するようなことはありません。それよりもむしろ有害性をマスコミで流せば、UV化粧品など紫外線を防ぐための商品が売れ、メーカーは儲かります。だから、紫外線の有害性を国民に知らせる。しかし、同じ電磁波でも大手メーカーが製造、販売している携帯電話やIH調理器などから発する電磁波の有害性は、メーカーの売上が下がるために国民には知らせません。同じ電磁波でもこれだけの差があります。インフルエンザも紫外線と同じです。インフルエンザウイルスはどこかのメーカーが製造、販売するものではなく自然が育んでいるものですからインフルエンザウイルスの危険性をマスコミが報道してもメーカーが困ることはなく、売上げが減少することはありません。むしろ、マスクやうがい薬、風邪薬、インフルエンザワクチン、タミフルなどが売れ、製薬メーカーや薬局は儲かります。その上、病院の受診者が増え、病院も儲かります。要するに、天下りを受け入れておらず、大手メーカーの売上げを阻害する中小メーカーの製品や自然現象の危険性、有害性は大々的に喧伝するが、大手メーカーや公的機関(天下り先のメーカーがつくる製品の危険性や有害性が表に出ると、メーカーの売上げが減り、天下りを受け入れる余裕が無くなるために公共機関が損をする)が損をする危険性や有害性は隠すということです。国やメーカーが安全だから使用しても大丈夫という裏側には、このような秘密が隠されているのです。消費者にとってカイカイナイトは有益ですが、大手製薬メーカーにとってカイカイナイトが市場に出回ると、既存の水虫薬が売れなくなるので、カイカイナイトは大手製薬メーカーや病院にとっては有害だったのでしょう。小社のホームページを見た医療や医薬の関係者が県の薬務課にメールを出し、それで保健所が動いたとしか思えません。大手の売上を妨げる商品の一掃を公的機関が行っている。政官財の癒着の構造が今回のカイカイナイト問題の結論です。





エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
2005年8月
 
 
 
引用・参考文献
ニッポン消費者新聞・2003年9月5日メールマガジン
日本消費者連盟2004年11月17日付消費者レポート
『クイズ石けんと合成洗剤』 長谷川 治著・合同出版
厚生労働省ホームページ



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