− 食用油・マーガリンは危険な食品です − 



今、使われているサラダオイルやマーガリンをスーパーで買われたのなら、使うのを止められた方が良いと思います。理由は、大半の食用油メーカーが植物性油脂から製造するサラダオイルやマーガリンには、植物油を高温で精製することや液体油を水素添加して固形化する過程で、トランス脂肪酸という有害な脂肪酸が生成されるからです。トランス脂肪酸は、善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増やして血栓形成、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞など様々な病気を引き起こします。その他にも、悪性リンパ腫、乳ガンもトランス脂肪酸が原因という研究もあります。250度前後の温度をかけて精製する過程で、油に含まれているオメガ-3(α−リノレン酸)などの必須脂肪酸やその他多くの栄養素は破壊されてしまうので、栄養価はなく、脂肪とトランス脂肪酸のみ含まれた危険なサラダオイルやマーガリンとなります。このオメガ-3の不足で、アトピーなどのアレルギーやリューマチなどの関節炎が悪化することもわかっています。このトランス脂肪酸によってアメリカでは、年間3万人が命を落としているという推計も発表されているほどです。そのため、アメリカではすべての加工食品に含まれているトランス脂肪酸の含有量を表示することが2006年1月1日から義務づけられました。その他にもカナダ、デンマーク、ドイツ、オーストリアでも表示が義務づけられています。特に、デンマークでは基準以上のトランス脂肪酸を含むものは、販売ができません。オランダではもっと厳しく、トランス脂肪酸を含む油脂類は、発売が禁止されています。



今、あなたが使用されているサラダオイルやマーガリンは、たぶん、大豆油とかコーン油、綿実油、オリーブ油、紅花油などの植物性だと思います。ですが、この植物油にトランス脂肪酸が含まれていれば、体内で固まりやすく、悪玉コレステロールの生成を増やす動物性の油脂(飽和脂肪酸)と同じ作用をします。コレステロールが多いといわれる動物性食品をまったく摂らない菜食主義者でも、植物油を250度前後の高温で精製してつくられた食用油や、その精製された食用油に水素を添加してつくられたマーガリンを摂っていると、肉やバターをたくさん食べている人よりも、心臓病での死亡率が非常に高くなることがインドを調査した研究者によって明らかになっています。その原因がトランス脂肪酸です。体に良いとされ、たくさんの方が使われているオリーブ油ですが、油を精製する過程で250度前後の高温で製造する方法ならば、酸化しきった上にトランス脂肪酸が含まれていますので、体に悪い油になっています。



ほとんどの方は、植物油からつくられるマーガリンは体に良いと思われています。しかし、マーガリンにはサラダオイルなどの食用油に比べ、トランス脂肪酸が10倍以上含まれています。バターは体に悪いからとマーガリンを使われている方は、動脈硬化や心筋梗塞などを起こしやすくなっています。マーガリンを止め、バターかトランス脂肪酸の非常に少ないマーガリンに変えることが先決です。日本で販売されているほとんどのマーガリンには、トランス脂肪酸がおよそ10〜14%くらい含まれています。これだと、日本で販売されているマーガリンのほとんどがオランダやデンマークでは売ることができません。いくら植物油からつくったマーガリンでも、トランス脂肪酸が10〜14%くらい含まれているのであれば、飽和脂肪酸であるバターの方がよほど健康的です。



1999年6月に厚生省(現・厚労省)も「第6次改定日本人の栄養所要量」で、「トランス脂肪酸の摂取量が増えると、血しょうコレステロール濃度の上昇、HDLコレステロール濃度の低下など、動脈硬化症の危険性が増加する」と認めています。それなのに国民には、トランス脂肪酸のことはほとんど知らされていません。私の知っている病院の栄養士さん2人も、このトランス脂肪酸のことは「知らなかった」といわれていました。栄養士の方でも、このトランス脂肪酸が健康に及ぼす影響のことは、まったく考えていないというのが実態です。ましてや医師など医療関係者のほとんどは、まったく考えていないと思います。コレステロールを減らすということで、トクホ(特定保険用食品)マークがつけられている大手合成洗剤メーカーの販売している、「○王 ○コナ」を自宅で使っている栄養士や医師もおられると思います。しかし、このトクホマークのついた食用油には、トランス脂肪酸が普通の食用油の約5倍の5.2%(03/06/16 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会会議事録)も含まれています。オランダやデンマークでは、絶対に販売できないとても健康に悪い食油です。



この食用油の謳い文句である、コレステロールを下げるというのは、まんざらウソではないようですが、でも、下げるのは善玉コレステロールです。
善玉コレステロールは、コレステロールを細胞に運ぶ機能と、回収する機能の両方をもっています。この善玉コレステロールによって、体で使われなかったコレステロールを肝臓に回収し、余分なコレステロールは血管にたまることがないため、動脈硬化を防ぎます。善玉コレステロールと違い、悪玉コレステロールは、細胞にコレステロールを運ぶ機能はもっていますが、利用されなかった余分なコレステロールを回収する機能はなく、トランス脂肪酸を摂取すれば、善玉コレステロールは減り、悪玉コレステロールはますます増えて、動脈硬化になりやすくなります。



善玉コレステロールを減らすのだから、コレステロールを下げるということにウソはないですが、その代わり、悪玉コレステロールを増やします。コレステロールを減らすことは書いてあっても、悪玉コレステロールを増やすことは商品のラベルには書いてありませんし、テレビコマーシャルなどでもまったく言いません。悪玉コレステロールが増えれば、動脈硬化のリスクが増えることは周知の事実です。それなのにトクホの承認を受けているし、「健康○コナ」という言い方で、如何にも健康状態を良くするような印象を消費者に与えて売っています。これでは、マンション耐震偽装問題とまったく同じで、消費者を騙す詐欺行為です。商品の良いところは盛んに宣伝しますが、悪いことは隠す。この「健康○コナ」は、悪玉コレステロールを増やすので、動物性の脂肪よりも動脈硬化が進みます。本当にこの食油は、トクホ(特定保険用食品)に値する価値があるのでしょうか。とても疑問です。



このトクホという制度自体がおかしな制度です。「○王 ○コナ」には、発がん促進作用のあることが厚生労働省の実験で解っている上に、トランス脂肪酸が一般の食油よりも相当多いことも承知の上で、コレステロールを減らす(下げる)というだけの機能にトクホを与えています。それも、動脈硬化のリスクを減らす善玉コレステロールを減らすのです。トクホ(特定保険用食品)は、消費者の健康促進のためというよりも、メーカーの売上促進のためにあると私は思っています。でなければ、「健康○コナマヨネーズタイプ」のトクホの承認審査時に、発がん促進作用を否定するだけの十分なデーターを○王は提出できなかったのに、「健康○コナマヨネーズタイプ」にトクホを与えるはずがありません。トクホを与えれば、売れることがわかっているから与えているのです。血液製剤「ファブリノゲン」は、厚生労働省もC型肝炎になることがわかっていたにも関わらず、ミドリ十字の売上を上げるために、約30万人もの人に投与されました。「○王 ○コナ」の場合は、おそらく30万人以上の人が使っていると思われますので、被害は「ファブリノゲン」以上になるのではないでしょうか。



近年、認知症患者が日本でも増えています。トランス脂肪酸を多く摂ると、認知症の発症率が高まるという論文が、米国神経学会で発表されています。認知症は、脳への血流の低下で起こると私は思っています。トランス脂肪酸を摂ると動脈硬化がすすみ、その結果、脳への血流が減って脳細胞に血液が行かなくなり、認知症になるのではないでしょうか。その他にも、アミノ酸の吸収・利用を妨げるという研究もあります。アミノ酸は、ヒトにとってとても重要な栄養素です。そのアミノ酸の吸収・利用が妨げられれば、細胞の再生などにも支障がおこります。飽和脂肪酸には、「脂溶性ビタミンの吸収を助ける」という長所があり、「コレステロールを増やす」という短所も併せ持っています。このように物には、長所と短所を持ち合わせているのが普通です。しかし、このトランス脂肪酸には長所というものはなくて、短所だけしかありません。



日本での死亡原因トップ3は、がん、心筋梗塞、脳卒中です。トランス脂肪酸摂取は、動脈硬化を招くことは先に述べました。動脈硬化は、心筋梗塞、脳梗塞を招きます。死亡原因トップ3の2つまでもが動脈硬化が主な原因なのです。近年の日本人は、昔に比べ、動物性食品を多く摂るようになりました。その動物性食品をトランス脂肪酸の含まれた食用油で調理すれば、動脈硬化のリスクは非常に高くなります。市販されている加工食品のうち、油を使用した加工食品のほとんどは、トランス脂肪酸を多く含む食用油を使い、製造されています。牛や羊などの反芻動物は、胃の常在菌によって、トランス脂肪酸が生成されています。ですから、牛や羊など反芻動物の肉や乳などの脂肪の3・8%がトランス脂肪酸といわれています。牛乳や牛肉が悪いのは、このような側面もあります。なるべく摂らないようにしましょう。



テレビや新聞などのマスコミは、この現代病の原因ともいえる危険な食用油やマーガリン、マヨネーズなどの加工食品のことを報道してもよさそうなものですが、一切報道しません。理由は、トランス脂肪酸の事を報道すれば、マスコミにとってお得意先である広告主の食品メーカーやお菓子メーカーに迷惑がかかるためです。トランス脂肪酸を含んだ食用油を使用してつくられている加工食品は、体に悪いということを暴露することになり、食品メーカーの経営に悪影響が出るため、隠されるのです。国も、「○王 ○コナ」が厚労省の実験で、発がん促進作用のあることがわかっていますが、メーカーのために積極的に国民に知らせようとはしません。理由は、官僚がメーカーに天下るためではないかと考えます。マスコミは、広告主のつくる商品の良いところは報道しますが、悪いところは報道しません。マスコミは、すべて正しい報道をしていると思わないようにしたほうが良さそうです。



良心的なメーカーが製造する食用油は、圧搾法で油を絞り出し、和紙などで濾過をする精製方法なので、トランス脂肪酸がほぼ発生しない製法でつくられ、製品にもほとんど含まれていません。トランス脂肪酸をほとんど含んでいない良心的なメーカーの食用油で天ぷらを揚げたとしても、かなりの回数を揚げなければ生成されない量のトランス脂肪酸が、大手食用油メーカーなどの食用油には、製造時に生成されています。230〜250度の高温で脱臭する熱で、食用油は販売される前にすでに酸化しています。要するに、店頭に陳列してある油は、すでに使い古した油になっていると思っても間違いありません。油は、空気による酸化よりも光による酸化の方が早く、脱臭工程で高温に曝され、すでに酸化している油を更に光を透す透明な容器に詰めますので、小売店の店内照明を浴び、一層酸化します。酸化した油は、体に悪いことは常識です。こんな油を使っていれば、病気になって当たり前です。高くても良心的なメーカーの食用油を使いましょう。





エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎
2006年7月
 
 
 
引用・参考文献
『危険な油が病気を起こしている』 J・フィネガン博士著・今村光一訳・中央アート出版社



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