− 求めすぎは不幸の種 − 

 
便利と不便のどちらがいいですか?と聞けば、まずほとんどの人が「便利」と答えると思います。 ではなぜ便利を求めるのでしょうか。それは楽だからだと思います。
便利の便はイに更と書きます。 更の意味は「あらたまる、ますます、さらに」など要求が次ぎからつぎへとエスカレートして行きます。 だから、便利なものを手に入れたら、次にはもっと便利な物をと要求が強くなります。 その要求を満たそうと戦後、私達はひたすら楽を求めて便利さを作り出してきました。
 
例えば小社が販売している石けんですが、冷たい水に溶けない、 黒ずんでくるという不満が消費者にあり昭和25年ころに日本では合成洗剤が売り出されました。 そうすると石けんよりも価格は高いのにも関わらず、 冷たい水にも良く溶け蛍光染料が入っているために黒ずんでこないので便利(楽) な合成洗剤は石けんよりも売れるようになりました。
その他にもインスタント食品、加工食品、調味料、電化器具、車、テレビなどのリモコン数えれば限がありません。 そして今、もっとも便利なものを求めて日本全体が動いています。それはお金です。 今の世の中はすべてがこの便利の極みであるお金を得るために動いています。 学校でも教育ではなくお金を多く得る方法を教えています。 いい学校に行くための勉強を教え、いい学校に行けばいい就職ができ多くのお金(給料)を得ることができるからです。 立派なバクチである株取引を学校でも教えています。 学校では成績で人を判断し、社会ではお金で人を判断します。 勉強ができれば少々悪いことをしたり言いつけを守らなくても何も言われない、 金持ちが社会的に悪いことをしてもあまり批判されません。 最近は、便利なお金を得るために保険金殺人などをする人までも出てきています。 殺人の約8割から9割はお金が原因で起こっています。日本人は総お金ストーカーになってしまいました。
 
便利さは幼稚化を生みます。 小さな子供が親に頼るように便利な社会になると便利なものに頼るようになります。 便利なものがないと何もできないという人(大人)が増えています。
たとえば炊飯器が無ければご飯を炊くことができない。 洗濯機がなければ洗濯ができない。コンビニがなければ生活ができない。 子供は自分の言い分が通らなければ怒って大暴れをするように、 少しでも便利なものがない生活に直面すればストレスがたまり暴れるようになります。 そしてこの「幼稚化」をキーワードにすれば今の世の中が見えてきます。
最近、話題になっているものに「ストーカー」があります。 アメリカでは15年前くらいから話題になっていましたが、日本では最近です。 子供がおもちゃ屋さんで自分がほしいおもちゃを見つければ自分のものにするまで梃でも動きません。 それと同じように自分が好きになった人を自分のものにするまで執拗に追いかけるようになります。
保険金殺人も便利(金)なものを手に入れるために殺人までもしてしまいます。 分別のある大人なら人を殺せばどうなるかは分かりますからブレーキがかかりますが、 判断のできない子供には殺人をすれば親兄弟、親戚などが社会からどんな目で見られるかなどは考えません。 便利なものに頼った生活をして幼稚化の進んだ今は大の大人がその判断ができなくなっています。 もっと便利なものが出てくればもっと殺人などが増えてゆきます。 便利さ(楽)を追い求めるアメリカがちゃんとお手本を見せています。 悪いことまでアメリカを真似なくてもいいのではないでしょうか。
 
農産物は農薬、化学肥料で以前より楽に野菜や米ができるようになりました。
テレビドラマのおしんの時代には1粒の米も無駄にしませんでしたが、 今ではコンビニ(便利)で賞味時間がきた弁当などは惜しげもなく捨てられています。 コンビニエンスストアーはアメリカで生まれました。 アメリカには「もったいない」という言葉がありません。 もったいないという言葉がない国で生まれたコンビニだから、 まだ食べられる弁当を捨てることなどは何ともないことでしょうが、 日本のように食料の約6割を輸入に頼っている国がアメリカと同じことをしていていいのでしょうか。 今、日本も「もったいない」を使わなくなってきました。 そして、アメリカと同じように「もったいない」は死語になるような気がします。
 
米は八十八回、手をかけて作るから八十八と書いて米という漢字ができました。 しかし、今は農薬や化学肥料などで作り手にとって便利(楽) になり手を抜いているのですから本当に米と呼べるのでしょうか。 便利(楽)に野菜や米を作ろうと農薬や化学肥料を使うから汚染された栄養のない農産物が市場に溢れてしまいます。
 
家族の為にもっと快適な(楽な)生活をしようと思い、 無理をして子供部屋や両親の部屋などがある大きな家を建てたが毎月の返済金額が大きいので、 奥さんも外に働きに行き始め子供が学校から帰っても母親はいません。 以前は小さい家だったので各自の部屋がなく夕飯が終わっても居間などで家族全員が過ごしていましたが、 大きな家では夕飯が終わったら子供達は各自の部屋に行き家族団欒はなくなります。 家族の為にいい生活をしようと思ったつもりが家族がバラバラになり何の為の快適な生活なのか解らなくなってしまいます。
 
以上のようにもっと便利に、もっと楽にと現代は求めすぎています。 話はそれますが、女性がきれいになりたいという心は分かりますが、 もっときれいにと化粧をしすぎたりエステなどに行って肌にトラブルを起こしシミやアザなどができることがよくあります。 これは、求めすぎは不幸の種の典型ではないでしょうか。 携帯電話も便利ですが電磁波の影響で脳腫瘍や記憶喪失 (ワシントン大学のヘンリーライ博士のラットの実験で明らかになりました。) などになる可能性があります。
便利の裏側には落とし穴があります。何事もほどほどが一番だと思います。 子供はわがままで、我慢ができません。 だから、わがまま、我慢ができないのは幼稚化の一つではないでしょうか。 結婚をしたくない、子供は欲しくないなども幼稚化の影響だと思います。 私は毎日、車で営業に出かけますが夏はほとんどエアコンは使いません。 そして我が家にもエアコンはありません。 (本当は貧乏で付ける余裕がないだけです。)付ける予定もありません。 ちょっと我慢することで石油資源や温暖化を防ぐことができます。 この「ちょっと我慢」を一人でも多くの人がすればエネルギーをかなり節約できます。 夏のほんの僅かな期間のピークに合わせて電力会社は発電施設を造ります。 みなさんが「ちょっと我慢」して下されば原子力発電所を少しでも減らすことができます。
石けんは合成洗剤よりも使いづらいく不便かもしれません。 しかし、その不便もなれてしまえば苦になりません。 「楽あれば苦あり、苦あれば楽あり」です。今、楽をしていれば必ず将来、苦が訪れます。 実際にガンやアトピー、喘息、花粉症などの病気や殺人、幼児虐待、 ストーカー(苦)が便利(楽)さの裏側で増えています。 「求めすぎは不幸の種」にならないように「ちょっと我慢」 をして安心して住める大人の社会になってほしいと願っています。
 
エコロジカル・ヘルシーショップ三友 桧垣史郎

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