薬用石けん・逆性石けん 


薬用せっけんとは何?

「薬用石けん」とはどんな石けんですかと聞かれたらみなさんは何とお答えになりますか?
たぶん、「殺菌できる石けん」とお答えになると思います。この問題が学校の試験だとみなさんは落第です。
「薬用」を国語辞典で調べてみると「くすりとして使うこと」と書いてありました。「殺菌するもの」とは書いてありませんでした。
実際に太陽油脂(株)の長谷川 治さんが薬用石けんメーカーの消費者相談室に電話して「どの程度、この薬用石けんは殺菌の効果があるのですか?」と聞かれたところ「よくそういう質問を受けるんですけれども、薬品ではないですから殺菌効果はないんです。ただいくらか精神的に安心できる程度のものです。これで殺菌できると誤解されては困るんです。薬用石けんで洗っても殺菌効果はないので、爪の間の垢とかもよく洗い流すのが一番なんです。」という返事だったそうです。

薬用せっけんには殺菌剤としてイソプロピルメチルフェノールなどが入っていますが、手を洗っているいる間の短時間では効果のない殺菌剤です。生体系に悪く効き目のない化学物質を入れて、ただ薬用と書くだけで値段も普通の石けんと比べても約倍近く高い。まったく不用な石けんです。


逆性石けんとは何?

よく保育園や小・中学校では手洗いに「逆性石けん」を使っているそうです。
殺菌効果があると思われて逆性石けんを使っておられるのだと思いますが、この石けんも少しおかしな物です。
普通の石けんが陰イオン界面活性剤であるのに対して、逆性石けんは陽イオン界面活性剤でできており、逆なので逆性石けんと呼ばれます。中身は石けんとは全く別のもので、塩素系、窒素含有の合成洗剤と特徴づけられるものです。
塩素系の界面活性剤ですので水道とかプールの殺菌剤に使われる次亜塩素酸ソーダと同じ性質を持ったものなので、ある程度の殺菌作用はあります。でも、塩素系合成界面活性剤なので手あれはひどくなります。

陰イオン界面活性剤は汚れを離す役目なのに対し、陽イオン界面活性剤はくっつける役目なのでリンスや帯電防止剤、殺菌剤、柔軟剤などにつかわれていますが洗浄力はほとんどありません。洗浄力がない石けんならば消毒液に手をつけた方がいいように思います。


エコロジカル・ヘルシーショップ 三友  桧垣史郎

参考文献
「最近の合成洗剤と石けん」(協同組合石けん運動連絡会)


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